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立元 貴

内科医・医学博士

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電カル殺人事件

2016-06-10更新
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最近は、診療所でも、病院でも、パソコンでカルテを管理する電子カルテが普及している。

昔は紙カルテ、今は電子カルテ、略して、「電カル」。

患者さんのデータがパソコンに保存されているので、

検査結果の整理がしやすいし、過去データと比較するのが簡単。

血液検査やレントゲン、薬や注射のオーダーもパソコンから。

 

カルテをみたり、書き込んだり、オーダーをだすには、当たり前だがIDとパスワードが必要になる。

ただし、いったんカルテが開いてしまえば、誰がどんな指示をだしても、カルテを開いた人が行ったことになる。

紙カルテと違って、電子カルテには筆跡は残らない。

誰がアクセスしたかという記録が残るだけだ。

 

自分が開いたカルテを別人が操作しても、証拠は残らない。

そっと薬を変えて、患者を殺すこともできる。

これを、「電カル殺人事件」と呼んでいる。

まあ、実際は、薬剤師や看護師などのチェックが入るので、まず不可能だが。

 

数量の入力間違い、処方薬の名前違い、コピペの間違いなど、

およそ万能にみえる電カルにも、セキュリティの穴がたくさん開いている。

これを防ぐのは、結局は、個人の眼力。

スタッフの知識と経験、そして、コミュニケーション力がなければ、

せっかくの電カルも、殺人事件の犯人に仕立てられる。


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