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立元 貴

内科医・医学博士

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造血幹細胞移植とは何だろう

2011-04-22更新
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ヒトの血液は、骨の中心にある骨髄でつくられます。血液の成分には、赤血球、白血球、血小板などがあります。

赤血球は酸素を運ぶ役、白血球は細菌やカビから守る役、血小板は出血を止める役をしています。

血液の病気で、血液の成分が作られなくなると、自分や他人の骨髄を移植して、血液をつくらせる方法があります。これを骨髄移植といいます。

移植というと仰々しいですが、骨髄から採取した骨髄液を点滴すると、血液を作るようになるのです。

もともと、骨髄移植は、アメリカが原爆実験の放射線事故に対する治療として開発されました。

しかし、他人の骨髄を移植するときは、血液の型を細かくあわせても、拒絶反応がでます。

血液のつくるもとになる細胞を造血幹細胞といい、この細胞が成長して、白血球などの血液の成分をつくることがわかりました。

以前は、造血幹細胞は骨髄のなかだけにあると思われていましたが、血管を流れる血液(末梢血)のなかにも、量は多くはありませんが、あることがわかりました。

そこで、血液のなかの造血幹細胞をとりだして、骨髄のかわりに移植する造血幹細胞移植が行われるようになりました。

ただし、ふつうの状態では、造血幹細胞の数が十分にありませんので、この細胞を増やす薬を注射する必要があります。

腕の血管から細いチューブで持続的に血液を吸い上げ、機械に通して造血幹細胞のたくさん含まれた成分をバッグに集め、それ以外の成分は、ふたたび、チューブから血管にもどします。

血液の病気や、放射線の被曝により、血液の成分が作られなくなった場合に、末梢血の造血幹細胞を点滴することで、ふたたび、血液が作られるようになります。

もちろん、放射線被曝では血液以外の組織も障害を受けますので、造血幹細胞移植だけでは回復しないことも考えられます。

しかし、血液は放射線の影響を受けやすく、白血球がなくなると感染症から体を守ることができなくなり、危険な状態になります。

放射線の被曝量を管理することが、最も重要なことは間違いありませんが、放射線による血液の障害を治療するためには、造血幹細胞移植は有効な方法だと思います。


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