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立元 貴

内科医・医学博士

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肺癌の腫瘍マーカー

2011-08-19更新
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腫瘍マーカーとは、癌細胞または癌に対する体の反応によって作られ、血液や尿、組織などで増加している物質のことです。

血液や尿から、簡単に測定できます。がんマーカーとも、いいます。

腫瘍マーカーは、

1.癌の診断の補助:
腫瘍マーカーが高いと癌の可能性があり、 数値がかなり高いときには進行している可能性があります。
また、組織型によって特徴的なパターンがあり、組織型の推測に役立ちます。
いずれも、画像診断や組織診断によって確定診断を行う必要があります。

2.癌の治療効果の判定:
手術や、放射線・抗がん剤治療などの効果があると、数値が下がります。
しかし、治療前に腫瘍マーカーが上がっていないケースでは、参考になりません。

3.再発の予測:
いったん下がった腫瘍マーカーが、再び、上昇してきたときは、再発している可能性があります。

肺癌で上昇する主な腫瘍マーカーには、CEA、SLX、CYFRA、SCC、NSE、ProGRPなどがあります。

  • CEA

CEAは肺癌だけでなく、いろいろな癌で上昇します。
肺癌のなかでも、腺癌という組織型で高くなることが多いのが特徴です。
肺癌全体におけるCEAの陽性率は約50%、腺癌での陽性率は約60%です。
癌がかなり進行してから上昇することが多いので、早期癌のスクリーニングには適しません。
高齢者や喫煙で上昇することがあり、慢性気管支炎、糖尿病など癌以外の病気で上昇することもありますので注意が必要です。
手術後にCEAが上昇してくる場合は、再発の可能性を考慮する必要があります。

  • SLX

SLXもCEAと同様に腺癌で高くなることが多い腫瘍マーカーです。
肺癌以外にも、膵癌や卵巣癌で上昇することがあります。
CEAと同様に早期癌での陽性率は低く、慢性気管支炎などの癌以外の肺の病気でも上昇します。
治療効果の判定や再発の指標として使われます。

  • SCC

扁平上皮癌で上昇します。扁平上皮癌の約60%で陽性になります。
肺癌以外にも子宮頸癌、食道癌などで上昇することがあります。
年齢や喫煙の影響は受けませんが、良性の病気でも上昇することがあります。
治療効果の判定や再発の指標として有用です。

  • CYFRA(シフラ)

扁平上皮癌という組織型で上昇することが多く、扁平上皮癌の60-80%で陽性になります。
腺癌でも、40%程度が陽性になります。
癌の進行とともに上昇しますが、癌以外の腎臓や肺の病気でも上昇します。喫煙の影響は受けません。
治療効果の判定や再発の指標として有用です。

  • NSE

小細胞癌という組織型で上昇することが多く、小細胞癌の60-80%で陽性になります。
小細胞癌の治療効果の判定や再発の指標として使われます。

  • ProGRP

小細胞癌に特異的な腫瘍マーカーで、陽性率は60−70%です。
非小細胞癌の陽性率は、5%以下です。
しかし、小細胞癌のなかには、ProGRPが正常でNSEだけが高い例もありますので注意が必要です。
治療効果の判定や再発の指標として使われます。

肺癌だけで上昇する腫瘍マーカーはありませんので、腫瘍マーカーだけで診断を行うことはできません。

肺癌を疑う場合には、CEA、CYFRA、ProGRPなどを組み合わせて採血し、診断の補助的手段として使うことが一般的です。

いずれかの腫瘍マーカーが高値であれば、手術や化学療法などの治療効果の判定や、再発を発見するための経過観察のときに有用となります。


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