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立元 貴

内科医・医学博士

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心不全

2017-09-15更新
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心不全とは

体中の組織に酸素を運んだ後の血液は、静脈という血管を通して心臓に戻ります。

この血液は、心臓から肺に送られ、酸素をたくさん含んだ血液になってまた心臓にもどり、

動脈という血管を通して体中に送り出されます。

心臓は収縮して血液を送り出し、拡張して心臓に血液を戻すことで、ポンプとして体中の血液を循環させています。

心不全とは、この心臓のポンプ機能が低下して、

体中の血液の流れが悪くなった状態です。

心臓の機能が急に低下した場合を「急性心不全」、徐々に低下した場合を「慢性心不全」といいます。

心臓のポンプ機能が落ちてくると、人間の体は、

心臓の壁を厚くしたり、脈拍数を上げたり、血液の量を増やしたりして、

落ちた機能を補おうとしますが、やがてバランスがくずれて心不全へと進行していきます。

 

図の青は酸素の少ない静脈血で、赤は肺で酸素をとりこんだ動脈血です。

全身の臓器で酸素を消費した後の静脈血は、静脈という血管を流れて心臓に戻った後、

肺に送られ、酸素をとりこんだ動脈血となって心臓に戻り、

動脈という血管を通って、全身の臓器に送られていきます。

心臓は血液を循環させる、ポンプとして働いています。

 

原因

・心筋梗塞

・心筋症

・心臓弁膜症

・高血圧

・その他:貧血、甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症、腎不全など

 

症状

心臓から血液が十分に送り出せない、心臓に血液が十分に戻らないことで、いろいろな症状があらわれます。

肺に水がたまると、呼吸困難の症状がでます。

・疲れやすい、だるい

・動悸

・手足の冷感

・息切れ、呼吸困難

・むくみ

 

心不全が進行すると

寝ると咳が続いたり、夜中に息苦しくなって目が覚めたりします。

喘息のようにヒューヒュー音がすることがあり、心臓喘息ともいいます。

 

心不全の重症度分類(NYHA分類):心不全の重症度を判断する目安になります

NYHA 心不全症状 身体活動の制限
I度 日常的な動作では症状なし 制限なし
II度 安静時には症状なし、日常的な動作で症状あり 軽度の制限あり
III度 安静時には症状なし、軽い動作で症状あり 高度に制限される
IV度 安静時に症状あり ほとんど身体活動ができない

検査

・胸部X線:心臓の大きさや、肺に水がたまっているかなどがわかります。

・心電図検査:心肥大や、不整脈、心筋梗塞や狭心症などがわかります。

・心臓超音波検査(心エコー):心臓の壁の厚さ、弁の状態、心臓の動き、一回の拍動で送り出される血液の量などを検査して、心臓の機能を評価します。

・血液検査:心臓から分泌されるBNPというホルモンを測定します。心臓への負担が大きくなると、血中のBNPが増加します。

BNPについて、少し詳しく

BNPは採血で心不全の程度がわかる、大変優れものの検査です。

BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)は、

心臓の機能が低下して心不全になってくると、心臓での合成が高まり、血液中に増えてきます。

BNPの値は心不全の重症度を反映し、心不全が進行するほど、数値が増えます。

> BNPの数値による、心不全の診断

・正常(心不全の可能性はきわめて低い) 0-18.4pg/ml

・心不全の可能性は低い 18.4-40

・軽度の心不全の可能性がある 40-100

・治療の対象になる心不全の可能性がある 100-200

・治療の対象になる心不全の可能性が高い 200以上

BNPが100以上であれば心エコー検査などの検査を行った方がよいでしょう。

200以上であれば、心不全の治療が必要な場合があります。

心臓の機能は、BNPの採血検査だけで判断できるものではありません。

症状や他の検査と組み合わせて、総合的に判断します。

治療

生活管理

・塩分、水分をひかえる:塩分は1日6g

・節酒、禁煙

・お風呂はぬるめ:つかる時間は10分以内、浴室をあたためておく

・運動:散歩などの軽めの運動、無理は禁物

・毎日、体重をはかる:むくみがでると体重が増えてきます

 

薬物療法

・アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬:心肥大をおさえる

・アンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB):ACE阻害薬と同様

・利尿薬:体内にたまった水分や塩分を尿として外にだす

・β阻害薬:心拍数を遅くして、心臓への過剰な負担をおさえる

・ジギタリス:心臓の収縮力を強くする


カテゴリー: 病気について, 高血圧・心臓 タグ:

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