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立元 貴

内科医・医学博士

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認知症と誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)

2017-12-01更新
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肺炎は、日本人の死因の第3位です

長らく、がん、心臓病、脳卒中が、日本人の3大死因でした。

しかし、1980年代から肺炎による死亡数が徐々に増加し、

2011年には脳卒中を抜いて、日本人の死因の第3位になりました。

肺炎による死亡者数の96%以上が65歳以上の高齢者なので、

肺炎死亡者の増加は、日本の高齢化を反映していることになります。

 

口から入った食べ物は、食道から胃に送られます。

このとき、肺への通り道はフタがされ、肺に食べ物が入らないようになっています。

これは無意識に、反射的にものを飲み込む筋肉が動いているからです。

 

脳の機能が低下すると、ものを飲み込む筋肉や神経の働きが悪くなり、

食べ物がだらだらと気管から肺の中へ流れ込みます。

食事中にムセこんだり、飲み込んだようでも口の中に食べ物が残っていたりします。

 

食べ物には口の中の細菌がいっぱい付着していますから、細菌の塊が肺の中に流れ込むことになり、

即座に重症の肺炎ができあがります。

これが、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)です。

誤嚥性肺炎は、たとえ食事を止めていても起こります。

細菌の入った唾液などを、無意識のうちに誤嚥して肺に入っていくからです。

 

高齢者の肺炎は、大半が誤嚥性肺炎です。

とくに認知症で脳の機能が低下した方に多いのが特徴です。

誤嚥性肺炎を起こす認知症の患者さんは、認知症の末期状態と考えられます。

脳の機能が低下するにつれて、誤嚥性肺炎は再発しやすくなり、重症化して死因になることが多くなります。


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