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立元 貴

内科医・医学博士

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麻しん(はしか)

2018-05-07更新
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麻しんとは

麻しんウイルスによって起きる発疹と発熱を伴う全身の感染症です。

感染力は非常に強く、免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症し、

一度感染すると一生免疫が持続し、再感染はありません。

現在、日本国内での新規発生はなく、海外からの輸入例を発端として集団発生することがあります。

 

症状

麻しんウイルスに感染してから10−12日ほどして、熱やのどの痛み、咳など風邪に似た症状が現れます。

この時期をカタル期といい、3-4日続きます。

その後、倦怠感や咳、鼻水、くしゃみ、結膜炎(目やに、目が赤く充血する、光を眩しく感じる)

などの症状が次第に強くなります。

体に発疹がでる1−2日前に、口の中に1mmほどの白い小さな斑点(コプリック斑)が現れ、

麻しんの診断に役立つのですが、体に発疹が現れて2日目には消えてしまいます。

コプリック斑がでると、いったん熱は下がりますが、半日くらいで再度高熱がでると、

赤い発疹が全身に広がります。

発疹は、耳の後ろや首、額から現れ、顔から胸、手足まで広がっていきます。

発疹は、はじめは鮮紅色ですが、しだいに暗赤色となり、退色していきます。

発疹が現れてから3−4日すると回復期に入り、7−10日後には体力がもとに戻ってきます。

しかし、免疫力が低下しているため、しばらくは他の感染症にかかると重症化しやすくなるので、注意が必要です。

 

合併症

・肺炎:乳児では死亡例の6割は肺炎が原因です。

・脳炎:1000例に0.5-1例の頻度で合併し、思春期以降の麻しんのよる主な死因となります。

・頻度は高くありませんが(数万人に1人)、長い潜伏期間を経て発病する亜急性硬化性全脳炎(SSPE)は、死亡率の高い危険な合併症です。>> 最後に詳しく解説しています

 

麻しんの広がり

・感染経路:空気感染(空気中をウイルスが漂うため、距離が離れていても感染するリスクがある)

・潜伏期間:曝露後10-12日間

・感染可能期間:発疹出現の前後4日間

・隔離期間:発疹出現後4日間

 

治療

麻しんの特効薬はありませんので、症状を和らげる治療が主体になります。

 

予防接種(ワクチン)により感染を予防することが、最も重要な対策です。

麻しんは感染力が強く、空気感染をするので、手洗いやマスクといった通常の予防では対応できません。

麻しんの患者さんに接触した場合、72時間以内に麻しんワクチンを接種すると効果が期待できます。

ワクチン接種によって、95%以上の人が麻しんを予防できるといわれています。

1歳になったら1回、小学校入学前の1年間にもう1回予防接種を受けましょう。

麻しんの流行がみられる国に渡航される方で麻しんにかかったことのない方は、予防接種を考えましょう。

多数の患者報告があるのは、アジアおよびアフリカ諸国で、

とくに中国、インド、モンゴル、パキスタン、ナイジェリアの報告が多い状況です。

 

妊娠と麻しん

しかし、妊娠中に麻しんにかかると流産や早産を起こす危険性があります。

妊娠前で、予防接種を受けていない方や麻しんにかかっていない方は、ワクチン接種を考えましょう。

すでに妊娠ている方は、ワクチンを接種できません。

しかし、麻しん流行時に、同居者で麻しんにかかる可能性が高い人(たとえば、ワクチンの2回接種が完了していない医療従事者や教育関係者など)はワクチン接種について、医師に相談してください。

 

>>もっと詳しく

亜急性硬化性全脳炎(subacute sclerosing panencephalitis : SSPE)

亜急性硬化性全脳炎は、麻しんウイルスが脳内に持続的に感染することで生じ、

一度発症すると、数カ月から数年の経過で進行し、自然に治ることはきわめてまれな病気です。

麻しんにかかってから、3−12年の潜伏期を経て発症します。

発症頻度は、数万人に1人ですが、現在でも年間に数例の発症があります。

初期の症状は、知能低下や行動異常、ミオクローヌス(筋肉がピクピクとけいれんする)がみられ、

病状はゆっくりと進行していきます。

いまだ、確立された治療法はありません。

 

参考

麻しんについて 厚生労働省HP(2018.5.7閲覧)

http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/measles/index.html

 

麻しんとは 国立感染症研究所HP(2018.5.7閲覧)

https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/518-measles.html

 

亜急性硬化性全脳炎診療ガイドライン2017 プリオン病及び遅発性ウイルス感染症に関する調査研究班


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