アスベストと日本の危機管理

米国ではすでに1990年代に、アスベストが使われている建築物の大規模な改修工事が、国の主導で行われた。

留学していた頃、私が住んでいた古ぼけたアパートや子供が通っていた小学校も、壁や屋根などのアスベスト除去の工事が行われた。

それで、日本もとっくに対策が打たれていると思っていたが、近頃のアスベスト騒ぎを見ると、またも得意の先延ばしをやっていたようだ。

日本でアスベストが禁止されたのは、なんと昨年のことだ。

日本の中皮腫死亡者数は、1995年;500件、1996年;576件、1997年;597件、1998年;570件、1999年;647件、2000年;710件、2001年;772件、2002年;810件で、8年間の合計は5182人。

しかし、今後30年間で、5万人以上が死亡するという報告もある。

アスベストでなぜがんになるのか、そのメカニズムははっきりとはわかっていない。アスベストの中でもとくに細かな繊維が、長い間、肺の細胞を刺激してDNAを傷つける結果、細胞が癌化すると考えられている。

厚生労働省の発表によれば、アスベストを吸引してがんが発病するまでの期間は平均で38年、発病の平均年齢は61歳であり、アスベストが「静かな時限爆弾」とよばれる所以だ。

写真なし

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です