ゲフィチニブと肺癌のオーダーメイド治療

「EGFRに変異のある非小細胞肺癌には、通常の抗がん剤よりゲフィチニブが有効である」と報告された(New England Journal of Medicine 2010; 362: 2380-8)。

これは、日本から発表された論文。

EGFRにゲフィチニブの効果が期待される遺伝子変異のある肺癌の患者を、ゲフィチニブと、標準的な化学療法(パクリタキセル、カルボプラチンの併用)に振り分けて治療効果を比較したところ、ゲフィチニブを投与した方が生存期間が延長した。

EGFRは、細胞の癌化に関わる遺伝子で、この遺伝子に異常があると、細胞の増殖が早くなる。

ゲフィチニブはEGFRの働きを選択的に抑える薬で、商品名はイレッサ。

細胞の癌化や転移を分子レベルで抑える治療薬を分子標的治療といい、ターゲットの分子異常がある癌には効くが、効かないものには効かない。

あらかじめ、患者の癌細胞の遺伝子異常が検査できれば、より効果的な治療を選ぶことができ、副作用を減らすこともできる。

肺癌といっても、個人によって癌化のメカニズムはさまざまで、遺伝子の解析で、最も効果のある薬を使う、オーダーメイド医療が始まっている。
 

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