医療連携、医介連携

かつては、ひとつの病院で、手術をして、療養をして、看取りをして、最後まで患者さんの面倒をみる時代があった。

医療が複雑で高度化してくると、ひとつの病院ですべての病気に対応することはできなくなった。また、医療費を抑えて効率をよくするためには、手術や救急をする病院はそれだけをやり、他のことは別の病院にまかせるほうがいい。病院は、役割を分担してそれだけをやった方が、人件費や設備のコストを抑えることができる。

病院が役割分担を進めると、結局、患者さんが病気の状態に応じて、病院を移っていくことになる。

医療機関どおしが互いに連絡をとって、患者さんを移していくことを医療連携。

医療機関と介護施設が連絡をとって、患者さんを施設へと移すことを医介連携。

病院としても、役割をはっきりさせて得意分野を磨いた方が、治療効果を上げることができるし、結果的には患者さんにとってもいい、はずだ。

しかし、別々の病院が連携するのは、意外と大変である。

送り先の病院は早く送り出したいばかりだろうが、どこに送っていいかわからない。

受ける病院は、どんな患者が送られてくるか不安だし、退院後のことが心配。

在宅で診療所が往診するのか、施設に移るのか。

受け入れる施設では、医療機関とうまく連携できるのかが心配。

医療と介護は、そもそも少し視点が違っている。

病院は、患者さんの病気を治したら、それでおしまいと思っている。

介護は、患者さんがうまく生活できることを目標にしている。

患者さんにとっては、病気を治し、普段の生活に戻るという一連の流れなのだが、医療機関と介護施設には、まだ、情報や考え方のずれがある。

病院では、地域連携室などの名前で、医療連携、医介連携を行う部署があるのだが、単なる仲介屋になっている場合もある。

これから、ますます連携の重要性が増して、地域の医療、介護資源をいかに効率よく使うかが大事になっていく。

そのときに、医療機関側の勝手な都合でなく、患者さんにきちんと理解をもらいながら、患者さんの病気の治療の質を上げていくための、医療連携、医介連携をすすめる努力が必要だ。
 

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