糖尿病治療のエッセンス

糖尿病の診断

  • 早朝空腹時血糖値≧126mg/dl以上
  • 随時血糖値≧200mg/dl以上
  • 75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値≧200mg/dl以上
  • HbA1c(国際標準値)が6.5%以上

のいずれかである。

治療目標

血糖コントロールの指標と評価

コントロールの評価

不可

不十分

不良

HbA1c(%) 

6.2未満

6.2-6.9未満

6.9-7.4未満

7.4-8.4未満

8.4以上

従来値

5.8未満

5.8-6.5未満

6.5-7.0未満

7.0-8.0未満

8.0以上

空腹時血糖値

80-110未満

100-130未満

130-160未満

160以上

食後2時間の血糖値

80-140未満

140-180未満

180-220未満

220以上

*2012年4月1日から、HbA1cの数値が国際標準化され、従来値(JDS値)より0.4%高くなりました。

標準体重の維持その他のコントロール目標

  • 血圧:130/80mmHg未満
  • 総コレステロール:200mg/dl未満
  • LDL-コレステロール:120mg/dl未満
  • 中性脂肪(早朝空腹時):150mg/dl未満
  • HDL-コレステロール:40mg/dl以上

食事療法

エネルギー摂取量=標準体重(1)×身体活動量(2)

  1. 標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22
  2. 標準体重1kgの身体活動量
    ・軽労作(デスクワーク主体、主婦など):25~30kcal
    ・普通の労作(立ち仕事が多い職業):30~35kcal
    ・重い労作(力仕事が多い職業):35kcal~

食事指導のポイント

  1. 朝食、昼食、夕食を規則正しく、間食をしない
  2. 腹八分目、ゆっくりかんで食べる
  3. 食品の種類はできるだけ多く、バランスよく
  4. 脂肪と塩分は控えめに
  5. 食物繊維を多く含む食品(野菜、海藻、きのこなど)を食べる

運動療法

  1. ブドウ糖、脂肪酸の利用を促進し、インスリン抵抗性を改善する効果がある。
  2. 強度は、運動時の心拍数が1分間100~120以内、自覚的にきついと感じない程度
  3. 歩行運動では1回15~30分間、1日2回、1日の運動量としては一万歩を目標
  4. 1週間に3日以上実施するのが望ましい。
  5. インスリンやSU薬を飲んでいる人は低血糖に注意

運動を禁止あるいは制限する必要がある場合:空腹時血糖値250mg/dl以上、尿ケトン体陽性、眼底出血、腎不全、虚血性心疾患、骨・関節疾患がある場合など

特別な運動をしなくても、日常生活における身体活動量を増やす(体を動かす、長期間座っていない、エレベータを使わない・・・)だけでも、長時間継続すれば効果がある

薬物療法

主な作用臓器と作用 種類 主な副作用
インスリン抵抗性改善 肝臓 インスリン抵抗性の改善 ビグアナイド 乳酸アシドーシス
胃腸障害
低血糖増強
脂肪組織 インスリン抵抗性の改善 チアゾリジン 浮腫・心不全
肝障害
低血糖増強
インスリン分泌促進 膵島 血糖依存性のインスリン分泌促進とグルカゴン分泌促進 DPP-4阻害薬 低血糖増強
(とくにスルホニル尿素薬との併用の場合)
インスリン分泌の促進 スルホニル尿素 低血糖
速やかなインスリン分泌促進・食後高血糖の改善 グリニド
食後高血糖改善
小腸 炭水化物の吸収遅延・食後高血糖の改善 α-グルコシダーゼ阻害薬 肝障害
消化器症
(放屁・下痢・腹満・便秘)
低血糖増強

 

参考

糖尿病治療のエッセンス
糖尿病対策推進会議(日本医師会・日本糖尿病学会・日本糖尿病協会)「糖尿病治療のエッセンス作成委員会」編 2012

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