怒る医者、ほめる医者

食事の制限をしてください。

体重を減らしてください。

アルコールを減らしてください。

 

診察のたびに、何度も繰り返して説明しても、

また、次の診察のときに、同じことを言わなくてはならない患者さん。

 

こんなとき、

怒った方がいいのやら、

ほめた方がいいのやら。

 

強い口調で説教すると、

「すいません、次からがんばります」と反省する人もいれば、

「自治会の会合で、飲みごとが続いて」と言い訳する人や、

「そうですかね?」と、どこ吹く風で聞き流す人、

「他の先生は、そんな風には言いませんよ」と逆ギレされる人もいる。

 

医者としては、怒るのはエネルギーのいる作業だ。

怒っても何の儲けにもならないし、

患者さんに恨まれては仕方がない。

それでも、何とかしたいという気持ちで、口調が強くなることもある。

 

最近は、歳をとって、だいぶ丸くなったせいか、

患者さんを、ほめることが多くなった。

 

先月より、ほんの少しでも検査の結果が良くなれば、

まず、ほめる。

「努力の結果がでていますよ。

もう少しのところは、次の宿題にしましょう。」

 

そうすると、やる気がでるのが人情である。

これは、コーチングという方法で、

とにかく、相手を認めてやる気をださせるテクニックだ。

 

もちろん、ほめても、怒っても、

のれんに腕押しの人も多い。

 

そんなときは、こちらも多少頭にきているので、

お互いのクールダウンのために、結論を急がないことにしている。

「次の検査までに、できることをやってみましょうね。」

 

こんなことをえらそうに書きながら、

はて、わが子の教育となると、頭が痛い。

ほめきれず、怒りきれず、結論を急ぐのは、

まだまだ、修行の途中ということか。

 

 

 

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