日本とアメリカの尊厳死

高齢化社会とは、たくさんの人が死ぬ時代です。

よりよい死に方を、患者さんと一緒に、医療者も考えていかなければなりません。

胃ろうや点滴で延命を続けることが、果たして患者さんが望んでいることなのか。

患者さん本人が判断できない状態で、家族が延命中止を決断するのは勇気のいることです。

患者本人、つまり、私たちひとりひとりが、正常な判断ができるうちに、最期の時間を考えることが必要だと思います。

 

アメリカでは、患者自身が、判断能力のあるうちに、

終末期医療の方法について、事前に書類で指示をすることができます。

これは、事前指示書(advance directive)といわれ、法律上の効力をもっています。

 

日本尊厳死協会の「リビング・ウィル」が2011年に改訂されていますので、こちらも参考のために引用します。

 

尊厳死の宣言書(リビング・ウィル Living Will)2011年改訂版

 

私は、私の傷病が不治であり、かつ死が迫っていたり、生命維持装置無しでは生存できない状態に陥った場合に備えて、私の家族、縁者ならびに私の医療に携わっている方々に次の要望を宣言いたします。

この宣言書は、私の精神が健全な状態にある時に書いたものであります。

したがって、私の精神が健全な状態にある時に私自身が破棄するか、または撤回する旨の文書を作成しない限り有効であります。

 

1.私の傷病が、現代の医学では不治の状態であり、すでに死が迫っていると判断された場合には、ただ単に死期を引き延ばすためだけの延命処置はお断りいたします。

2.ただしこの場合、私の苦痛を和らげるためには、麻薬などの適切な使用により十分な緩和的医療を行ってください。

3.私が回復不能な遷延性意識障害(持続的植物状態)に陥った時は、生命維持装置を取りやめてください。

 

以上、私の宣言による要望を忠実に果たしてくださった方々に深く感謝申し上げるとともに、その方々が私の要望に従ってくださった行為一切の責任は私自身にあることを付記いたします。

 

年 月 日

自署

氏名

住所

生年月日

 

<参考>

新・私が決める尊厳死 「不治かつ末期」の具体的提案

日本尊厳死協会編 中日新聞社 2013

 

すべてアメリカが良いわけではありませんし、死生観も違いも大きいのですが、

アメリカの事前指示書は、きわめて具体的で、医療者が判断しやすい書類になっています。

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