レモンの意味を知っていますか

今年は、初めて、わが家のレモンの樹にたくさん実が付きました。

良い香りを放つ、わが家のかわいいレモンですが、

レモンという単語は、アメリカではあまりいい意味では使いません。

 

レモンは、アメリカの俗語では、ポンコツの中古車のことです。

 

中古車は、実際に購入して乗ってみなければ、品質の良し悪しがよくわかりません。

中古車は、売り手は品質がわかっているのに、買い手はよくわかりません。

このように、買い手側に品質や価値が知らされずに取引される市場を、レモン市場(lemon market)と呼びます。

 

中古車の性能は、売り手はよくわかっているはずですが、

買い手の知識がないことにつけこんで、高く売りつけようとする業者があらわれます。

買い手側は、疑心暗鬼になって、売り手の価格が高すぎるのではないかと不安になります。

売り手は、質の高い中古車を売っていたとしても、買い手には、これも良く理解されず、

「ポンコツを、高い値段で売りつけようとしているんじゃないか」と思われてしまいます。

そこで、高い車は売れなくなり、価格の安い、結局は質の悪い車ばかりが市場に出回るようになります。

これが、レモン市場です。

 

レモン市場は、売り手と買い手に、製品に対する情報の格差があるために、市場に粗悪品ばかりが出回るような、破綻した市場です。

レモン市場ができるのは、売買する品物について、売り手には多くの情報があるのに、買い手には情報が少ないことから起きます。

これを、情報の非対称性といいます。

 

レモン市場は、中古車市場でばかり起きるわけではありません。

売り手と買い手の間に、情報の差が広がるところに起きてきます。

 

医療の市場にも、レモンが生まれる危険があります。

それは、医療者側と、患者さん側に、圧倒的な知識量の差があるからです。

薬の値段に関しても、治療の値段にしても、内容をきちんと公開して、

正当な料金であることを説明する必要があります。

レモンにならないために、情報の差を埋めることが、大事だからです。

 

中古車市場がレモン市場であったのは昔の話で、

今では、買い入れの基準を明確にしたり、車の情報を細かく表示したり、品質保証をするなどして、買い手側に詳細に情報を公開しています。

医療関係者にも、情報をわかりやすく説明する必要があり、それが健全な市場をつくるはずです。

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