延命処置は自分で決める、事前指示書とPOLST

知り合いの高齢の方が、救急車で運ばれたら、人工呼吸器につながれてしまった。

どうすれば、いいでしょう?

という、お便りをいただきました。

 

人は、いつか最期を迎え、それは避けられません。

そのときに、自分で判断できる力があれば良いのですが、

意識がなくなったり、認知症がすすんでいたりして、本人が決められないことがほとんどです。

 

人工呼吸器につなぐか

血圧を上げる薬を使うか

こうした患者本人に負担のかかる処置をするかどうかを、家族が判断するのはつらいことです。

苦痛は与えたくない。

しかし、家族の判断で親の命を決めてしまうことに、葛藤や罪悪感を感じるのは当然です。

 

本来ならば、自分が死を避けられなくなったときに、どんな治療を選ぶかは、患者本人が決めるべきことです。

 

死期を延ばすために、人工呼吸器、心臓マッサージ、抗生剤、胃ろうなどの延命治療を受けたいのか。

その意志は、自分自身が判断できるときに、残しておかなければならないことです。

 

患者さん自身が、終末期の医療処置の希望を書面で指示することを事前指示といい、書面を事前指示書といいます。

 

事前指示の内容は、自分が判断できなくなったときに判断を任せる人、

たとえば、子や配偶者を指定しておくこともできます。

自分が終末期にどうして欲しいか。

その判断を任せられる人がいる場合は、その方に自分の希望を良く話しておき、

いざというときには、その方に判断を任せるという方法もあります。

 

事前指示書は、患者自身が書面を残して、医療機関側に要望を伝える方法です。

 

医師が患者本人から要望を聞き取り、カルテなどに記載して、

延命処置をするかどうかを指示として残しておくことを、

POLST ( Physician Orders for Life Sustaining Treatment )といいます。

 

事前指示書は患者本人が作成した書面で、POLSTは医師が作成した書類であるという違いがあります。

 

誰も、自分が死ぬときのことを考えたくはありません。

とくに、日本では、子が親の死に際について話をすることはタブーとされているかもしれません。

しかし、高齢になり認知症などで判断力が落ちてからでは、終末期の延命処置を語ることができなくなります。

ある年齢になれば、自分の死に際を誰に託すか、どうして欲しいかを、きちんと話しておき、

できれば、書面で残しておく。

医師と話をして、カルテに残しておいてもらう。

 

そうした決断が、自分の意に沿わずに、

胃にチューブを入れられたり、人工呼吸器につながれるという最期を避けることになります。

子どもにつらい決断をさせずに済むことにもなります。

写真なし

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です