耐性菌のつくり方

ずいぶん昔の話になるが、大学の研究生の頃、

抗癌剤が効きにくい、抗癌剤に耐性の細胞を作る実験をしていたことがある。

抗癌剤に耐性の癌細胞を作るには、細胞の培養液に少しずつ、ゆっくり抗癌剤の濃度を上げながら、

培養を続けていく。

最初は、ほとんどの癌細胞が死んでしまうのだが、

生き残った癌細胞が培養液の中で増え始めると、また、少しだけ抗癌剤の濃度を上げる。

それを繰り返していくと、やがて、抗癌剤で死なない細胞ができあがる。

薬から生き残るために、自分の遺伝子を変化させて、生き残った強者の細胞だ。

 

細菌も、抗生剤を長期に使っていると、やがて、薬の効かない、耐性の細菌があらわれてくる。

耐性菌という奴だ。

 

耐性菌も、自分の遺伝子を変化させて生き残る。

同じ抗生剤を長期に使うと、耐性ができるのは、細菌も癌細胞も変わらない。

耐性菌が厄介なのは、病院の中で、次から次に抗生剤の効かない感染が広がる可能性があるからだ。

耐性菌は、病院の中で、実験室のように作られていく。

漫然と抗生剤を長期に使用することは、厳に慎むべきだ。

 

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