花粉症

花粉症とは、花粉が鼻や眼の粘膜に付着して起きるアレルギー症状のことです。

鼻や眼の粘膜に付着した花粉からアレルギーの原因となるアレルゲン(抗原)が溶け出し、粘膜に侵入します。アレルゲンを認識したリンパ球はIgE抗体をつくり、肥満細胞に付着してアレルギーの準備状態にはいります。これを感作(かんさ)といいます。

感作された肥満細胞にアレルゲンが結合すると、肥満細胞からヒスタミンやロイコトリエンなどの化学伝達物質が放出され、この物質が血管や神経を刺激することでアレルギー症状(くしゃみ、鼻水、目のかゆみなど)が起こります。

症状

<鼻> くしゃみ、鼻水、鼻づまり(症状は風邪に似ていることがあります)
<眼> 目の充血、涙、眼のかゆみ
<頭> 頭痛、頭が重い、頭がボーッとする
<のど> のどの違和感、かゆみ、痛み、咳、痰
<その他> 微熱、からだがだるい、イライラする、寒気がする

さらに、気管支喘息やアトピー性皮膚炎が悪化することがあります。

下の表を使って、花粉症の症状の強さを判定してみましょう。

鼻症状の重症度

軽症 中等症 重症 最重症
くしゃみ
(1日の発作回数)
1~5回 6~10回 11~20回 21回以上
鼻汁
(1日に鼻をかんだ回数)
1~5回 6~10回 11~20回 21回以上
鼻づまり 鼻づまりはあるが、口で呼吸することはない 鼻づまりが強く、口で呼吸をすることが1日のうち時々ある 鼻づまりが強く、口で呼吸をすることが1日のうちかなりある 1日中、完全につまっている

検査(おもに耳鼻咽喉科で行われます)

・皮膚テスト-皮膚に抗原を注射したり、引っかいた皮膚に抗原を滴下して皮膚の反応を検査する。

・血液検査-血液中のIgE抗体の種類や量を調べることで、特定の抗原に対してのアレルギーを調べる。

・局所アレルギー検査-アレルギー反応の結果、鼻汁や涙中に好酸球が増加していることを調べる。

・誘発テスト-抗原の暴露によって症状が出ることを確認する検査。たとえば、抗原をしみこませたディスクを鼻の粘膜において、くしゃみや鼻水、鼻づまりがでるかをみる。抗原を点眼して、かゆみがでるかをみる。

治療

主な治療薬

①第2世代抗ヒスタミン薬
②遊離抑制薬
③抗ロイコトリエン薬
④抗プロスタグランジンD2・トロンボキサンA2薬
⑤Th2サイトカイン阻害薬
⑥鼻噴霧用ステロイド薬
⑦第2世代抗ヒスタミン薬・血管収縮薬配合剤

症状が早い時期からでる方は、花粉が飛び始める2週間ほど前から、治療を始めるのが効果的です。

鼻の症状

くしゃみや鼻水の方がひどいか、鼻づまりの方がひどいかで薬の使い方が変わります。

・くしゃみや鼻水が強いタイプ=くしゃみ・鼻漏型
・鼻づまりが強いタイプ=鼻閉型

症状が強く、コントロールが困難なときは、経口ステロイド薬を使用することがありますが、副作用の問題があり、できるだけ短期間の使用にとどめるべきです。

眼の症状

遊離抑制薬や抗ヒスタミン薬の点眼薬をおもに使います。症状が強い場合はステロイド点眼薬を使用することがあります。

花粉症に対する治療法の選択

重症度
初期療法
軽症
中等症
重症・最重症
病型
くしゃみ・
鼻漏型
鼻閉型
くしゃみ・
鼻漏型
鼻閉型
治療
第2世代抗ヒスタミン薬
②遊離抑制薬
③抗ロイコトリエン薬
抗プロスタグランジンD2・トロンボキサンA2薬
Th2サイトカイン阻害薬
⑥鼻噴霧用ステロイド薬
くしゃみ・鼻漏型には①、②、⑥
鼻閉型には③、④、⑤、⑥のいずれか1つ
①〜⑥のいずれか1つ
①〜⑤で治療を開始したときは必要に応じて⑥を追加
①+⑥
⑥+①+
③または④
もしくは
⑥+
第2世代抗ヒスタミン薬・血管収縮薬配合剤
⑥+①
⑥+①+
③または④
もしくは
⑥+⑦
点眼用抗ヒスタミン薬または遊離抑制薬
点眼用抗ヒスタミン薬、遊離抑制薬またはステロイド薬

予防法

1.花粉情報をチェック
・特に雨上がりで晴れた風の強い日、乾燥した日にたくさん飛びます。

2.花粉の暴露を防ぐ
・マスクやめがねを着用する
・ウールの服は花粉が付着しやすいのでさける。
・洗濯ものやふとんを外に干さない。
・帰宅したら衣服をはたく。
・外出後には眼や鼻を洗う。
・窓やドアを開けっぱなしにしない。
・こまめに掃除をする。

 

参考

鼻アレルギー診療ガイドライン2016年版(改訂第8版) 鼻アレルギー診療ガイドライン作成委員会

写真なし

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です