7月1日から、糖尿病の診断基準に変更があります

今までは、食事を8時間以上抜いた空腹時の血糖値か、食後の随時血糖値(これは食後いつでもかまわない)、糖分の入ったシロップを飲んで2時間後の血糖値、いずれかで判断していた。

つまり、血糖値だけで、糖尿病を診断していたのだが、今回の診断基準からHbA1c(ヘモグロビン・エー・ワン・シー)という測定値が加わった。

HbA1cは、1日の平均の血糖値を反映し、合併症の進行とよく関係する数値なので、糖尿病のコントロールの目安に使われてきた。

健診でもよく測定されていたのだが、HbA1cの値で、糖尿病かどうかを診断はしていなかった。

HbA1cが高ければ、当然、空腹時や食後の血糖値も高いので、実際はHbA1cを目安に、糖尿病の診断や治療をしていたのだが、今春の日本糖尿病学会で、HbA1cによる診断基準が決められた。

ところが、ここに大きな落とし穴があって、現在、日本で使われているHbA1cは、世界標準の数値より0.4%ほど低い。

新しい糖尿病の診断基準では、HbA1cが6.5%以上で糖尿病だが、これは世界標準の話で、実際、日本中で測定されているHbA1cでは6.1%に相当する。

世界に届くには、HbA1cに0.4%下駄をはかせなければならないのだが、今まで、測定した数値がある日から急に0.4%上がれば、患者も医者も混乱してしまう。

しかし、いつまでも世界標準と違う数値を使っていては、日本のデータを海外で発表することができない。現実に、日本のデータを世界標準値に換算していない論文は、海外では受けつけてくれない。

かくして、1年ほどをめどに、HBA1cが0.4%底上げされる予定だが、これを機会に患者さんへの情報提供をしっかり行い、糖尿病の早期発見を啓蒙するのも学会の仕事である。
 

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