家電医師

私は、電気屋の息子なので、昔から電気製品が大好きである。買いもしないくせに、量販店のパソコンやらデジカメを眺めて歩くのが楽しい。

電気製品もずいぶん安くなったものだ。しかも、性能は以前のものより格段によくなっている。電気製品のすごいところは、新しい製品が古いものより、必ず安くて性能がいいこと。だから、新製品を見ては、「こんなにすごいものが、こんな値段で売っている」と驚く。パソコンにいたっては、ディスプレイに、ソフトに、ハードディスクの値段を単純に足すより、はるかに安い。どうみても、作る側の利益はどんどん減っているように思える。

電気屋とは面白い商売で、どの店も全く同じもの売っている訳だから、品物はすべて一緒で、結局は値段だけのガチンコ勝負になる。量販店にはあふれるほどに商品が展示され、安さ一番を競い合う。小さな電気屋は、価格競争に勝てるはずもなく、街で見かけるのが珍しくなった。

電気製品の量販店は、流通や販売をいかに効率化するかというシステムの商売であり、システム開発が後手に回れば、大手でもつぶれる。

これは病院も同じことだ。料金は国が決めているので、どの病院に行っても同じなのだから、いかに効率化してコストを下げるかが、収益を分ける。病院にとって、最も大きいコストは人件費だから、医師や看護師をいかに効率よく働かせるかが、言い方を変えれば、こき使うかが収入を上げる方法だ。

結局は、電気屋も病院も、コスト勝負の消耗戦を続けるしかないのだが、この勝負は勝ち組がきわめて少数で、大半が敗者になってつぶれていく、サバイバルゲームである。

うちの実家も早々に店じまいしておいて良かった。今では、歩いてすぐのところにできた量販店に、チラシをもって出かけている。

写真なし

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です