看護師にもっとキャリアを

ボクは、病院で褥創(床ずれ)やNST(栄養管理)の世話をさせてもらっている。腸から便を外にだすように、おなかに穴をあける処置をストーマというが、このストーマの周りの皮膚がただれて、うまくケアできない患者さんがいた。

近くの大学のWOCナースに相談したところ、わざわざ、見に来てもらった上に、丁寧に処置をしてもらい、うちの看護師の指導までしてもらった。

ありがたい、の一言。

「1ヶ月、修行してこい。」と、その場の看護師に言ったが、冗談ではなく、そう思った。

WOCナースは、Wound(創傷)、Ostomy(ストーマ)、Continence(失禁)を専門とする看護師のことで、皮膚・排泄ケアの専門家。

看護師の上級職として、認定看護師という資格を、日本看護協会がつくっている。

認定看護師は、実務経験5年以上(うち3年以上は認定看護分野の経験)が必要で、認定看護師教育機関で6ヶ月の教育を受け、筆記試験に合格することが条件になる。

現在、認定看護師の資格は、以下の21分野。

救急看護、皮膚・排泄ケア、集中ケア、緩和ケア、がん化学療法看護、がん性疼痛看護、訪問看護、感染管理、糖尿病看護、不妊症看護、新生児集中ケア、透析看護、手術看護、乳がん看護、摂食・嚥下障害看護、小児救急看護、認知症看護、脳卒中リハビリテーション看護、がん放射線療法看護、慢性呼吸器疾患看護、慢性心不全看護

米国では、こうした専門職の看護師がたくさんいる。日本では医者しかできないことも、看護師がやってくれる。

もちろん、何でも看護師にさせるつもりはないが、きちんとした教育を行えば、看護師ができることはたくさんある。むしろ、看護師の方がきめ細かい仕事ができる分野も多い。

日本では、医師の食い扶持が減るような気持ちがあるのか、看護師に医師の肩代わりをさせることに、医師側は消極的な気がする。

医師が不足しているのなら、医師の数を増やすだけではなく、医者の仕事を分担できるようなスタッフを育てるべきだ。

看護師のなかにも、単なる肉体労働だけでなく、より専門的で、より上級のキャリアを目指したい人材がたくさんいるはずだ。

そうした人たちに間口を増やして、積極的に人材を育成するような病院が増えていくべきで、病院の格を上げることにもなるし、看護師もそんな病院で働きたい。

ヒトに投資する。少なくとも、ボクの病院には、そうした視点が欠けている。
 

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