親を施設にいれるとき

親も歳をとり、病気を抱え、ボケが出始める。誰もが通る道なのだが、自分の身にふりかかると、厳しくて寂しい。

田舎に親を残して、大学に通い、留学までさせてもらって、いつかはこんな日が来ると思いながらも、先延ばしにしてきた。

ときどき、家に呼んで、数日、暮らしてみる。しかし、生活のリズムがまるで違う。元気なときなら、それも我慢できたろうが、体が不自由になり、トイレや風呂もままならなくなると、とても同居する自信がない。

親と同居して、介護をしながら、子供を育てるのは、私には無理だ。親不孝と言われれば、仕方がない。

そこで、施設を探そうとすると、これが難しい。まだ、自立して身の回りのことができるうちは、できるだけ、普通の自宅に近い施設を選びたい。

しかし、介護付きマンションは、あくまでもマンションで、その中に介護の機能があるわけではない。外のデイケアやデイサービスに通ったり、医師や介護スタッフをマンションに呼んで、在宅診療や訪問介護を受けることになる。

日常生活ができなくなってくると、介護付きマンションでは暮らせず、別の施設を探してください、となってしまう。

かといって、寝たきりばかりの老人ホームにいくには、まだ、早い。

身の回りの世話を少しだけ世話してもらう時期から、最期まで、預けることのできる施設が理想なのだが、医療業界にいても、そんな施設はすぐに思い浮かばない。

高齢者を受け入れる施設も数ばかりではなく、質を上げていく時代で、そうしたニーズが確実にある。

歳をとる親の姿を見るのはせつないが、親が身をもって教えてくれる、「老いる」という現実から、学ぶことは多いはずだ。

 

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