心筋症と言われました

42歳 男です。
半年ほど前の健康診断で、軽度心臓拡大がありと記載されていました。
1ヶ月ほど前から、息苦しさ(特に夜に横になっていると)疲労などがあり病院を受診し、拡張型心筋症と言われました。

BNP 282で、肥満(BMI 30)や高血圧(150程)高コレステロール、高尿酸、尿たんぱく+3もあり、また、仕事が忙しく1ヶ月休みなし、深夜まで働いていました。それらの含めて薬を処方されました。

ロバスタチン錠5mg
フェブキソススタット錠20mg
アゾセミド錠30mg
エンレスト錠100mgです。

余命があといくらあるのか、まだ0歳の子供もおり
それを伸ばすにはどうすればよいのか
苦しんでいます。

生活上の注意点などはありますか
薬は正しいのかも不安です。
専門外来にかかりたいのですが、今の町の病院には治療の途中だから紹介状はかけないと言われてしまいました。

薬の説明や普段の過ごし方などのアドバイスもなく、現在の病院に不安もあります。何か良いアドバイスを頂けたら幸いです。

(この投稿は、投稿された方に許可を得て、コメント欄から転載させていただきました)

医知場先生の答え

拡張型心筋症は、心臓の筋肉が薄く弱くなり、心臓が収縮し血液を送り出す力が低下し、心臓が拡張したままの状態になる病気です。
自覚症状には、動悸、呼吸苦や疲労感などがあります。心臓の機能が低下すると、横になったときに増悪する呼吸苦、浮腫(むくみ)などの心不全の症状がみられるようになり、不整脈や血栓(心臓のなかにできる血液の塊)を起こすこともあります。
診断を確定するためには心臓カテーテル検査が必要ですが、心エコー検査で心臓の壁の厚さや動きをみることが診断や治療に重要です。
拡張型心筋症を根本的に治す治療は心移植しかありませんが、一般的には心不全の治療をすすめていくことになります。

ご質問の方は、高血圧症、高コレステロール血症、高尿酸血症、肥満症など、心臓に負担がかかる病気をいくつも抱えていますから、まず、この治療から始めることになります。
飲まれている薬は、
ロバスタチン=コレステロール
フェブキソスタット=尿酸
エンレスト=心筋を保護する降圧剤
アゾセミド=心臓への負担を軽くする利尿剤
まだ、治療を開始したばかりですので、内服薬はさらに調整していくでしょうが、概ね、問題ない処方と考えます。
あなたにできることは、まず、日常生活の改善です。
まずは塩分制限、1日7g以下にしましょう。塩分制限は心臓への負担を軽くする一番の方法です。
それから、禁煙、節酒(できれば控えたほうがいい)。
減量して肥満を解消しましょう。血圧も下がり、心臓への負担も軽減します。
感染症をおこすと厄介なので、インフルエンザワクチン、新型コロナワクチンの接種をしましょう。
軽い運動はいいのですが、きついと感じるような運動は控えたほうがいいでしょう。
抑うつや不安などメンタルに負担を抱える場合も多く、場合によっては、専門家によるカウンセリングや治療が必要な場合があります。

今までのところ、治療そのものは妥当な印象ですが、そもそも、あなたの病気が拡張型心筋症なのかを診断することが必要と考えます。
拡張型心筋症のなかには、厚生労働省が難病に指定している「突発性拡張型心筋症」以外に、鑑別が必要な「二次性心筋症」がたくさんあり、まずは、診断を確定することが必要です。
他の病院へ紹介状を希望するのは、患者さんの正当な権利ですから、専門外来にかかりたいので紹介状を書いてほしいと、はっきり言われてよいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です