内科の病気
鶴見有紀
医学の進歩について
質問です。幼い頃から医学に興味がありましたが、最近、授業で保健体育の教科書を読んでいたら不思議に思うことがありました。
現代は手術の方法や人体の仕組みなどがとても細かく知られていて技術が発達しているようですが、現在に至るまでに一体どのようなことをして技術を得たのでしょうか?
身体の部分名称までなら遺体を解剖したと考えられますが、生きた状態でなければ確かめられなさそうな身体のはたらきなど、細かいことまではどうやって発見したのか疑問です。
「生きたままでしか確かめられないようなこと」を発見するとなると少々痛々しいことを想像してしまいますが…何か別の方法があったのでしょうか。
医知場先生の答え
ご質問ありがとうございます。
医学は、目の前にいる患者さんを治すための学問です。
遺体の解剖からだけでなく、実際に手術をしながら工夫を重ねた技術もあります。
とにかく患者を治すために、今から考えれば無謀な方法で手術をしていた時代もあります。
マウスやラットといった実験動物のデータから、患者さんに投与した結果を解析する臨床試験を経て、多くの薬が作られ、多くの患者さんを治してきました。
ときには、副作用を与えるだけに終わった薬もたくさんありますが、そうした挑戦と失敗の蓄積が、医学を作り上げています。
今から見れば、人を実験台として開発された技術もあるでしょう。
しかし、そのときどきで最善を尽くそうとした先人の努力が、現代の医学の発達を支えています。
ぜひ、あなたも、医学によって「人を治す喜び」を経験してください。
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