血液は血管の中を流れます。血液は、心臓というポンプから送り出され、また、心臓にもどってきます。
心臓からでた血液は、肺で酸素をとりこみ、二酸化炭素を放出します。肺でたくさんの酸素をとりこんだ血液は、体のすみずみに酸素を送りとどけ、かわりに二酸化炭素を運びだします。二酸化炭素でいっぱいの血液は、心臓に戻り、肺に送られて、酸素をとりこみます。
心臓から送り出された血液は、環状線をまわる電車のように、ぐるぐると体の中を回っています。
心臓からでていく血液が流れる血管を動脈、心臓にもどってくる血液が流れているのが静脈といいます。
動脈
動脈を流れる血液は栄養分や酸素を臓器に運び、臓器が栄養しています。動脈がつまると、臓器はすぐに栄養不足になるので、臓器の機能が低下し、やがて臓器が死んでしまいます。
動脈は、心臓から離れて、体のすみずみにいくほど枝分かれして、細くなります。太い動脈は、細い動脈より、臓器を栄養する範囲が大きいので、太い動脈がつまるほど、臓器のダメージが大きくなります。
動脈に血の固まり(血栓)ができると、血液の流れにそって、心臓から下流へと流れていき、やがて、細い動脈にひっかかり、つまってしまいます。
たとえば、首の血管にできた血栓は、心臓から頭へと向かう血液の流れにのって、下流の細い脳の動脈にひっかかります。
脳は、場所によって、どんな働きをするかがきまっています。手足を動かすところ、言葉を話すところ、考えるところ、記憶するところなどは、それぞれ決まった場所に機能が集中しています。脳の動脈がつまると、その動脈で栄養される脳の機能が低下して、症状があらわれます。
静脈
静脈を流れる血液は、二酸化炭素や老廃物などのゴミを臓器から運び出します。静脈は、臓器から流れ出る下水管のようなものです。
静脈がつまると、排水がつまるようなもので、臓器に水分や老廃物がたまって、むくんだ状態になります。
たとえば、足の静脈がつまると、足のむくみや痛みがあらわれます。
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