食事をすると、腸から糖が吸収されて血糖値が上がります。血糖値が上がると、速やかに膵臓からインスリンが分泌されて血糖値が下がります。こうして食後には一時的に血糖値が上がっても、すぐに血糖値はもとに戻ります。
糖尿病の初期には、食事に対するインスリンの分泌が鈍くなり、食後の血糖値が高いままになります。やがて糖尿病がすすむと、インスリンの分泌が全般的に少なくなり、空腹時の血糖も抑えられなくなって食前の血糖値も上がってきます。
ですから、糖尿病の初期では食後の血糖値は高くても、食前の血糖値は正常ということがあります。通常の採血検査は食事抜きで行いますから、血糖値は正常と判定されることがあります。
初期の糖尿病をみつけるためには、ブドウ糖を飲んで食後の状態を再現する「ブドウ糖負荷試験」をして血糖値を測定する必要があります。ブドウ糖負荷試験でわかる初期の糖尿病でも、健康な人にくらべて2倍も心筋梗塞などの心臓病になりやすいといわれています。
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