血沈(けっちん)

採血管

赤沈(せきちん)ともいう。赤血球沈降速度の略。血液の成分である赤血球が、垂直に立てた管を1時間に何mm沈んでいくかを測る検査です。

血沈の値が増えることを、血沈が亢進しているといいます。赤血球が沈む速度が速くなるということです。血液のなかに炎症で反応して増えるγグロブリンが多くなると、赤血球は早く沈むので、血沈は炎症のマーカーとして使われてきました。また、赤血球の数が少なくなると早く沈むので、貧血のときにも、血沈の数値は上がります。

血沈の亢進する病気

  • 炎症性疾患
  • 貧血

そのほかにも、妊娠、多発性骨髄腫、慢性甲状腺炎などでは、γグロブリンが増えるので、血沈が亢進することがあります。

血液の沈む速度が遅くなると、血沈の数値は小さくなります。これを、血沈が遅延するといいます。赤血球の数が多くなる多血症では、血沈の数値が小さくなることがあります。

血沈はいろいろな原因で異常値を示すので、現在では、補足的な検査として使われています。

CRPは、炎症のときに上がる代表的なマーカーで、血沈よりも早く上がるので、炎症の状態を検査するときは、まず、CRP値を参考にすることが一般的になりました。

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