大腸検査でわからない下痢や便秘、過敏性腸症候群

腹痛

過敏性腸症候群(IBS)は、腹痛や腹部不快感に、下痢または便秘があり、排便で症状が軽くなるのが特徴です。しかし、大腸ファイバーなどの検査をしても とくに異常はありません。消化器外来にこられる患者さんの半数近くが過敏性腸症候群(IBS)といわれています。

診断基準

  • 腹痛あるいは腹部不快感が
  • 最近3ヶ月のなかの1ヶ月につき少なくとも3日以上を占め
  • 下記の2項目以上の特徴を示す
    1. 排便によって改善する
    2. 排便頻度の変化で始まる
    3. 便形状(外観)の変化で始まる

症状

  • IBSには
  • 便秘が主な便秘型
  • 下痢が主な下痢型
  • 下痢と便秘を交互に繰り返す混合型があります。

便秘型IBSの8割が女性、下痢型IBSの3分の2が男性、混合型は男女半々にみられます。IBSで最も多いのは混合型です。

治療

IBSはストレスと関係が深く、ストレスによって大腸が敏感に動き出すことが引き金になります。下痢や便秘などの症状を抑える薬だけでなく、抗うつ薬や抗不安薬、心理療法などが有効なことがあります。

<参考>
機能性消化管疾患診療ガイドライン2014−過敏性腸症候群(IBS) 日本消化器病学会編

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