保険診療と自由診療を同時に行うことを、混合診療といいます。
健康保険を使って医療を受けることを保険診療といい、その内容や金額が国によって決められています。
保険で認められていない薬や治療法を保険外診療といいますが、保険外診療が禁止されているわけではなく、費用の全額を患者が負担すれば受けることができるので自由診療ともいわれます。
混合診療は原則的に禁止されています。混合診療を行った場合は一連の医療行為すべてが自由診療とみなされ、全額自己負担となります。
混合診療が解禁されると、たとえば、認可されていない薬剤は全額、その治療のための入院料は3割負担などになり、患者さんの負担は軽減されます。
- 日本人での使用経験の少ない薬剤を使って、重い副作用がでた場合は、誰が責任を持ち、保証するのか
- 実験的ともいえるような治療が、横行しないか
- 患者さんからの要望が、歯止めがきかなくなるのではないか
- 本来は、保険診療とするべき治療が、混合診療として安易に認められ、結果として患者の負担が増えるのではないか
- 自由診療が、必ずしも、質のいい医療とは限らないのに、自由診療で差別化をしようとする病院が、たくさんでてくるのではないか
- 結果として、医療費が増えていくのではないか。
こうした問題を解決するためのルールとして、保険外併用療養制度がつくられています。保険外併用療養制度は、先端的な治療や新薬の治験など一部の保険外診療を、大学病院など医療機関を指定した形で認めるものです。
<参考>
厚生労働省HP(2019/10/18閲覧)保険診療と保険外診療の併用について
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