医薬品の業界ではよく使う言葉だが、一般にはなじみの薄い言葉に、「アンメット・メディカル・ニーズ」という言葉がある。そのまま訳せば、「今の医薬品が、まだ十分に医療ニーズを満たしていない領域」ということ。
たとえば、がんや認知症は、ますます患者数が増えていく病気だが、未だに、これといった効果的な薬が少ない、まさに、アンメット・メディカル・ニーズだらけです。
逆に、血圧や脂質異常、糖尿病などの治療薬は、比較的、医療ニーズを満たしています。ただし、糖尿病の薬も、腎症や神経障害など合併症の薬は、まだ、アンメット・メディカル・ニーズの状態です。
新薬の候補のことを、パイプラインといいます。
製薬会社にとっては、アンメット・メディカル・ニーズが大きいものほど売れる薬であり、その分野にパイプラインを持つことが強みになります。
アンメット・メディカル・ニーズの解消は、莫大な投資を行う製薬ビジネスの成果でもあります。
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