MERS(中東呼吸器症候群)

ラクダ

MERS(中東呼吸器症候群)は、MERSコロナウイルスが原因で、2012年に初めて確認されました。サウジアラビアの症例が大半ですが、中東、北アフリカ、ヨーロッパ、北米などから患者の報告があります。現在、日本での報告はありません。

これまでにヒトで集団発生を起こした新型のコロナウイルスは、SARSウイルス(SARS-CoV)、MERSウイルス(MERS-CoV)の2種類が知られています。今回の「新型コロナウイルス」は、この2種類とは異なる新しいウイルスです(SARS-CoV-2)。

  • SARS(重症急性呼吸器症候群)は2002年に中国広東省で発生しましたが、コウモリのコロナウイルスがヒトに感染して重症肺炎を引き起こしたと考えられています。
  • MERS(中東呼吸器症候群)は2012年にサウジアラビアで発生しましたが、ヒトコブラクダのウイルスがヒトに感染して重症肺炎を引き起こしたと考えられています。
  • COVID-19:2020年2月11日、WHOは中国湖北省武漢市で発生し、世界的な流行を起こしている「新型コロナウイルス感染症」を「COVID-19」と名付けました。混乱しやすいですが、感染症としての病名が「COVID-19」で、原因ウイルスは「SARS-CoV-2」と呼ばれます。

症状

  • 発熱、咳、悪寒、筋肉痛・関節痛から始まり、息切れ・呼吸苦、肺炎を起こした場合は人工呼吸管理が必要になることがある
  • 嘔吐、下痢などの消化器症状を伴う場合あり
  • 高齢の方や糖尿病、慢性肺疾患などの基礎疾患のある人は重症化する傾向あり
  • 致命率は約35%

感染経路

  • MERSウイルスに感染したヒトコブラクダ、もしくは、ヒトから感染する
  • 家族内や院内感染の報告が多い
  • 飛沫感染(咳、くしゃみ)または、接触感染により感染が広がる
  • 潜伏期は、平均で5−6日

治療

現在のところ、MERSに対するワクチンや、有効な薬はありません。治療は、症状に対する治療が主体です。

中東地域を旅行する場合は、動物との接触は避けてください。中東から帰国後14日以内に、発熱や咳などの症状があれば、直接、医療機関を受診せずに、事前に保健所や医療機関に連絡して、指示を受けてください。

<参考>
国立感染症研究所「中東呼吸器症候群(MERS)のリスクアセスメント」(2019年10月29日)
厚生労働省「中東呼吸器症候群(MERS)に関するQ&A」(2017年7月7日)

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2020年2月14日
ラクダ

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