新型コロナウイルス、新型肺炎|いまわかっていること、できること

コロナウイルス

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、2019年12月に中国の武漢市で発生し、おもに呼吸器系に感染して、世界的な流行をおこしています。致死率は2%程度で、1人の感染者から2−3人に感染させる力があるといわれます。

公式発表などの情報

3月25日、日本環境感染学会は「福祉・介護施設における新型コロナウイルス感染症の対策」の動画、資料を公開しました。

3月19日、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議が、「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」を公表しました。日本国内の感染状況は、引き続き持ちこたえていますが、一部の地域では感染拡大が見られ、爆発的な感染拡大を伴う大規模流行につながりかねないと報告しています。

3月17日、厚生労働省から「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第1版」が作成されました。

3月11日、日本医師会は、患者の鼻腔や咽頭から検体を採取する場合は、サージカルマスク、眼の防護具(ゴーグルまたはフェイスシールド)、ガウン、手袋を着用すること。新型コロナウイルスが流行している現状では、インフルエンザの検査により感染リスクが高まるため、臨床診断で治療薬を処方することを検討するよう通達しました。

3月11日、WHO事務局長は、現状をパンデミック(世界的な大流行)であると表明しました。COVID-19は史上初めてのコロナウイルスによるパンデミックとなります。(COVID-19 can be characterized as a pandemic. This is the first pandemic caused by a coronavirus.)

3月10日、日本環境感染学会から、「医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応ガイド 第2版改訂版 (ver.2.1)」が発表されました。

3月6日、新型コロナウイルスのPCR検査が保険適用となり、公的保険から負担されます。ただし、検査ができるのは、国が指定した専門医療機関のみで、一般の病院や診療所での検査はできません。患者さんが検査を受けるまでの流れは、従来どおり、相談センターへの連絡後になります。

3月1日、厚生労働大臣が記者会見を行い、
「新型コロナウイルスの集団感染を防ぐために」
「家庭内でご注意いただきたいこと ~8つのポイント~」
を公表しました。

2月28日、日本環境感染学会から、「新型コロナウイルスの感染が疑われる人がいる場合の家庭内での注意事項 」が発表されました。

2月25日、政府は「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」を発表しました。

症状

感染から1日から12.5日(多くは5−6日)の潜伏期間の後に、次のような症状が現れます

  • 発熱
  • のどの痛み
  • 咳が長引く(1週間前後)
  • 強い倦怠感(だるさ)

肺炎は、軽症から重症、死亡例まで幅広く報告されています。重症例では、肺炎、呼吸不全、腎不全などを起こします。高齢者や他の病気で治療中の方に、重症例が多い傾向があります。

次の症状がある方は、「帰国者・接触者相談センター」にご相談ください。

  • かぜの症状や37.5℃以上の発熱(37.5℃以上)が4日以上続いている(解熱剤を飲み続けている場合も含みます)
  • 強い倦怠感(だるさ)や息苦しさ(呼吸困難)がある
  • 高齢者や糖尿病、心不全、呼吸器疾患(COPD 等)の基礎疾患がある方や透析を受けている方、免疫抑制剤や抗がん剤等を用いている方は、上の状態が2日程度続く場合

直接、医療機関を受診せず、まず、最寄りの保健所等に設置されている「新型コロナウイルスに関する帰国者・接触者相談センター」へお問い合わせください。

症状がある方への対応

新型コロナウイルス感染症の検査の流れ

どのようにして感染するのか

  • 飛沫感染:感染者のくしゃみや咳、唾液などに含まれているウイルスを、他人が吸い込んで感染します。人ごみの多いところで感染する機会が増えます。
  • 接触感染:感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、その手で周りのものにさわるとウイルスが付着します。他人がそのウイルスを触り、その手で口や鼻、眼などを触ると粘膜から感染します。電車やバスのつり革、ドアノブ、スイッチなどが危険です。

マスクは必要か

感染していない方がマスクを着用するだけでは、感染予防の効果は少ないと考えられます。アルコールによる手指消毒や石鹸での手洗いをこまめにおこなってこそ、マスクの効果があります。本来、マスクは感染者が咳やくしゃみなどの飛沫をとばさないように着用するものです。とくに、咳やくしゃみなどの症状がある方は、可能な限り、マスクを着用してください。

濃厚接触とは

  1. 感染者の約2m以内で長時間過ごす
    • 長時間:数分以上、短時間:約1−2分
  2. 個人防護具(マスク、グローブ、フェイスシールド、ガウンなど)を着用せずに感染者の分泌物や排泄物と直接接触する(咳をかけられる、素手で使用済みのティッシュに触れるなど)

<参考> 日本環境感染学会「医療機関おける新型コロナウイルス感染症への対応ガイド第2版改訂版 (ver.2.1)」

厚生労働省HPでは、「必要な感染予防策をせずに手で触れること、または対面で互いに手を伸ばしたら届く距離(目安として2m)で一定時間以上接触があった場合」としています。

診断

一般の医療機関では、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の検査はできません。 診断方法としては、核酸増幅法 (PCRなど) があり、保健所などを通じての検査になります。

肺炎の画像上の所見としては、両肺の末梢側にすりガラス状の陰影を認めることが多いのですが、新型肺炎だけに特徴的な所見ではありません。胸部X線ではわかりにくく、CT検査で小さな病変がみつかる例もありますが、全員にCT検査を推奨されるわけではありません。

治療

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療薬やワクチンはありません。症状に応じた治療を行うことになります。

重症例に対して、抗HIV薬のロピナビル・リトナビル、新型インフルエンザ薬のアビガン、エボラ出血熱の治療薬として開発されたレムデシベル、吸入ステロイドの喘息治療薬であるシクレソニドなどが治療薬の候補となっています。
<参考> 日本環境感染学会「医療機関おける新型コロナウイルス感染症への対応ガイド第2版改訂版 (ver.2.1)」

予防

かぜやインフルエンザと同様の予防策を行いましょう。

  • マスクの着用
    • マスクは咳やくしゃみでウイルスなどが飛び散って他人に感染するのを防ぐことが主な目的です。咳やくしゃみなどの症状があるときは、積極的に使用してください。
  • 石けんやアルコール消毒液などによる手洗い
    • とくにトイレに行くとき、食事の前、鼻をかんだ後、咳やくしゃみをしたとき
  • 手を洗わずに、目や鼻、口などを触らない
  • かぜ症状のある方との接触を避ける
  • 体調の悪いときは、外出しない
  • よく触るテーブルの表面などは、消毒スプレーでよく拭く
  • 咳エチケット
    • 咳やくしゃみを手でおさえると、その手で触ったドアノブなど周囲のものにウイルスが付着し、他の人に病気をうつす可能性があります。咳・くしゃみをするときは、マスクやティッシュ・ハンカチなどを使って口や鼻をおさえましょう。

ご家族に新型コロナウイルスの感染が疑われる人(以下、感染者)がいる場合、 同居のご家族は以下の点に注意してください。

  • 感染者と他の同居者の部屋を可能な限り分ける
  • 感染者の世話をする人は、できるだけ限られた方(一人が望ましい)にする
  • できるだけ全員がマスクを使用する
  • 小まめにうがい・手洗いをする
  • 日中はできるだけ換気をする
  • 取っ手、ノブなどの共用する部分を消毒する
  • 汚れたリネン、衣服を洗濯する
  • ゴミは密閉して捨てる

日本環境感染学会「新型コロナウイルスの感染が疑われる人がいる場合の家庭内での注意事項」より一部抜粋

これまでの経過

2019年12月31日、WHOに、中国湖北省武漢市で新型コロナウイルス感染症の流行が報告されました。ほとんどの患者は魚や獣肉を扱う海鮮市場の関係者で、市場は2020年1月1日に閉鎖されました。当初は、動物からヒトへの感染のみと考えられていましたが、武漢市からのタイや日本への旅行者からも新型コロナウイルスの感染が報告され、ヒトからヒトへ感染が拡大していることがわかりました。

コロナウイルスは多くの種類があり、一部のウイルスはヒトに日常的に感染を起こし「かぜ」の原因になります。しかし、大半のコロナウイルスは、ラクダや猫、コウモリなどの動物の間だけで感染します。ごくまれに、動物のコロナウイルスが変異を起こし、ヒトに感染して流行することが知られています。

これまでにヒトで集団発生を起こした新型のコロナウイルスは、SARSウイルス(SARS-CoV)、MERSウイルス(MERS-CoV)の2種類が知られています。今回の「新型コロナウイルス」は、この2種類とは異なる新しいウイルスです(SARS-CoV-2)。新型コロナウイルスは、動物からヒトへの感染から、ヒトからヒトへと感染が拡大しています。

  • SARS(重症急性呼吸器症候群)は2002年に中国広東省で発生しましたが、コウモリのコロナウイルスがヒトに感染して重症肺炎を引き起こしたと考えられています。
  • MERS(中東呼吸器症候群)は2012年にサウジアラビアで発生しましたが、ヒトコブラクダのウイルスがヒトに感染して重症肺炎を引き起こしたと考えられています。
  • COVID-19:2020年2月11日、WHOは中国湖北省武漢市で発生し、世界的な流行を起こしている「新型コロナウイルス感染症」を「COVID-19」と名付けました。混乱しやすいですが、感染症としての病名が「COVID-19」で、原因ウイルスは「SARS-CoV-2」と呼ばれます。

<参考>

コロナウイルス

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