誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)

誤嚥

のどの奥は、胃につながる食道と、肺につながる気管に分かれています。食物などを飲みこむと、喉頭蓋(こうとうがい)というふたが気管をふさいで、食物が肺の方に流れ込まないようになっています。

ものを飲みこむことを、嚥下(えんげ)といいます。脳梗塞や認知症でうまく嚥下ができなくなると、食物や唾液が肺に流れ込みます。

口の中は、もともと細菌がいる場所ですから、細菌の着いた食物や唾液が肺の中に入ると、肺炎を起こします。これが、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)の原因です。

高齢者の肺炎の大半は「誤嚥性肺炎」です。入院された肺炎患者さんのうち、70歳台で70%、80歳を超えると90%が誤嚥性肺炎です。

誤嚥性肺炎を起こす患者さんは、うまく会話ができず、症状の訴えがないことも多く、元気がない、とか、食欲がない、などしか症状がでないこともあります。

誤嚥性肺炎は、若い人の肺炎とは違い、抗生剤を使っても治りにくかったり、いったんは治っても、すぐに再発することが多い病気です。

入院中の高齢の患者さんで嚥下がうまくできない方は、歯磨きを口の中をきれいにする口腔ケア、食後にしばらく座位にする、などの工夫をするのですが、それでも、誤嚥を起こしてしまいます。

たとえ、まったく食事をさせずに、点滴だけにしても、夜間に寝ている間に唾液を誤嚥してしまい、結局は誤嚥性肺炎を繰り返すことがよくあります。

誤嚥性肺炎は、高齢の患者さんが、認知症や脳梗塞などで脳の機能が低下したことを反映しています。

誤嚥性肺炎は、確かに肺炎なのですが、誤嚥を起こす嚥下障害に原因があります。つまり、誤嚥 > 肺炎。誤嚥に問題があるのです。
誤嚥を起こす原因が、年齢や認知症であれば、再発を繰り返すことは避けられません。

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