ビンテージの時代

超高齢社会のことを、ビンテージ・ソサエティ(vintage society)とよぶらしい。

ビンテージを調べてみると、「製造時期や形式による希少性があり、時間の経過とともに価値の高まった製品」とある。(大辞林アプリ版ver 3.0、三省堂)

なるほど、ビンテージ・ワインの意味が理解できる。

私はギターが好きなので、ビンテージといえば、最初に連想するのが、ビンテージ・ギターである。

ギターは木工製品なので、年とともに木材が乾燥してくると、共鳴しやすくなり、音の鳴りが良くなってくる。

もちろん、どのギターでも古いほど良いわけではなく、選ばれた一握りのギターが、オールドからビンテージと呼ばれるようになる。

ビンテージ・ギターになると、車が買えたり、ときには中古のマンションが買えるほどの値段で取引されるようになる。

新品のギターが、時を経て、ビンテージになるためには、もともとのギターの造作もさることながら、上手い弾き手に使い込んでもらうことが大事だ。

いくら古くても、押し入れのなかに置きっぱなしでは、良いギターにはならない。

ビンテージ本来の意味からいえば、高齢者が皆、ビンテージ・ソサエティのなかで輝くわけではない。

長い年月をかけて醸成した人が作り出す社会がビンテージ・ソサエティであり、何よりも弾き手である若手の力量にかかっている。

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