溶連菌(溶血性レンサ球菌)感染症

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A群溶血性レンサ球菌(溶連菌)は、咽頭炎や皮膚感染症の原因になります。この菌を培養すると血液が入った培地を溶かす性質があること、また菌の形が球形であることから溶血性レンサ球菌「溶連菌(ようれんきん)」と名づけられています。

溶血レンサ球菌は、AからEの5群に大きく分けられます。このうち、A群は最も頻度が高く、流行を起こしやすい種類です。A群溶血性レンサ球菌のことを、一般に「溶連菌(ようれんきん)」とよんでいます。

溶連菌による感染症は、小児(5-15才が好発年齢)を中心に、学校や家族内での集団発生が多く、冬〜春期に多発します。鼻汁・唾液などが飛散することで感染し、潜伏期は1-4日です。

突然の発熱と全身倦怠感、咽頭痛、ときに嘔吐を伴います。症状は、1週間以内に良くなりますが、まれに、劇症化したり(劇症型)、腎炎やリウマチ熱などの続発症を起こすことがあります。

次の条件に3点以上当てはまる場合は、溶連菌感染の可能性が高くなります(Centorスコア)

  • 高熱(38℃以上)
  • 前頸部リンパ節腫脹
  • 扁桃の白苔や腫大
  • 咳がない
  • 15歳未満(ただし、45歳以上の場合は、−1点)

症状

  • 突然の発熱(38℃台)
  • 全身倦怠感
  • のどの痛み
  • 首のリンパ節の腫れ
  • ときに、皮疹、苺舌

検査

  • のどからの細菌培養
  • 咽頭拭い液による迅速診断キット(外来で簡単に検査できます)
  • 血液中の抗ストレプトリジンO抗体(ASO)値の上昇

治療

  • ペニシリン系薬剤が有効です(10日間の内服が推奨されています)。合併症を予防するために、症状が改善しても最後まで飲みきるようにしましょう。
  • うがいや手洗いは感染の予防に有効です。
  • 咳がでる患者さんは、マスクを着用しましょう。

劇症型溶血性レンサ球菌感染症

人食いバクテリアとよばれることもありますが、特別な菌のことではありません。病原体は、一般的な「溶連菌」です。同じ菌で、なぜ、重症化するのかは不明です。

毎年100−200人の患者が発生し、このうちの30%が死亡しています。溶連菌は、子どもに多い病気ですが、劇症型は30歳以上の大人に多く報告されています。

初期症状として特徴的なものが、手足の激しい痛みです。発熱に、手足の激しい痛みを感じる場合は、速やかに医療機関を受診してください。

溶連菌は何を溶かすの?

溶連菌は、正確には溶血性レンサ球菌といいます。溶連菌は、血液の入った寒天のなかで、血液を溶かしながら増えていきます。細菌のかたまりの回りの培地は血液が溶けて透明な輪ができるので、他の細菌と区別することができるのです

この菌を顕微鏡で観察すると、球状の細菌が一列にならんで連鎖状に見えるので、レンサ球菌という名前がついています。

溶連菌感染は、子供ののどや扁桃に炎症をおこし、のどの炎症が治った後も腎臓や心臓に合併症を起こすことがあるので注意が必要な感染症です。

<参考>
国立感染症研究所 感染症疫学センターHP(2019/11/14閲覧)
厚生労働省 抗微生物薬適正使用の手引き 第一版(2019/11/14閲覧)

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