BNP=血液検査でわかる心不全
心臓は血液を体中に回すポンプの役割をしています。高血圧が続いたり、心臓の血管がつまったりすると、心臓の機能が低下して十分に働かなくなります。この状態を、心不全といいます。心臓の機能を検査する方法には、レントゲンや超音波検査などがありますが、血液の検査でわかる、BNPは簡単で重要な検査として注目されています。
BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)は、心臓の機能が低下して心不全になってくると、心臓での合成が高まり、血液中に増えてきます。血液検査で、BNPの数値が高いと、心臓の機能が低下している証拠になります。血液中のBNP値は、心臓の機能が低下すると上昇し、心不全の重症度を反映します。
YouTubeの「医知場ちゃんねる」で解説しています
BNPを使った心不全管理
BNPの数値を目安に、心不全の重症度を判定し、治療に役立てることができます。
BNPの数値による、心不全の診断(日本心不全学会 2023年改訂版より引用:心不全のカットオフ値がBNP 40から35に変更になっています)
- 正常(心不全の可能性はきわめて低い):0-18.4 (pg/ml)
- 心不全の可能性は低い:18.4-35
- 軽度の心不全の可能性がある:35-100
- 治療の対象になる心不全の可能性がある:100-200
- 治療の対象になる心不全の可能性が高い:200以上
BNPが100以上であれば心エコー検査などの検査を行った方がよいでしょう。200以上であれば、心不全の治療が必要な場合があります。また、BNPが、前回の結果より2倍以上に上昇したときは、原因を調べ、薬の調整などが必要になることがあります。
<参考> 日本心不全学会「血中BNPやNT-proBNPを用いた心不全診療に関するステートメント2023年改訂版」より一部引用し、わかりやすく改変しています
BNPに影響する因子
BNPとNT-proBNPは、同じタンパク質が体内で分解されてできたもので、基本的には同じものです。
BNP(またはNT-proBNP)は、心臓の筋肉が引っ張られた状態が続くと増加してきます。心臓の機能が低下して心不全になると、心臓が十分に収縮できずに心筋に負担がかかった状態になるので、血中のBNPが増加します。しかし、BNPの数値に影響を与える因子があり、本来の心機能をうまく反映できない場合があります。
下の表にまとめましたが、こうした状態の患者さんでは、見かけ上、BNPが実力より高くなったり、低くなったりすることがありますので、十分に注意して結果を解釈する必要があります。
BNPの数値に影響する因子
高くなる | 低くなる |
年齢 | 肥満 |
急性冠症候群 | 一過性肺水腫 |
腎不全 | 心外膜炎・心タンポナーデ |
右心不全 | 遺伝的多型 |
心房細動 | 末期心筋症 |
肺高血圧 | |
肺塞栓 | |
貧血・高心拍出状態 | |
敗血症 | |
僧帽弁閉鎖不全症 |
(Role of Biomarkers for the Prevention, Assessment, and Management of Heart Failure. Circulation 2017;135)
BNPと腎機能
腎臓の機能が低下すると、腎臓からの排泄が悪くなり、見かけ上、BNPやNT-proBNPの値が上昇することがあります。
とくにNT-proBNPはほとんどが腎臓から排泄されるため、軽度の腎機能の低下でも影響を受けやすくなります。また、高齢者ではBNP、NT-proBNPともに数値が上昇します。炎症をおこしても数字が上がることがあり、逆に肥満者では低い数値を示す傾向があります。BNPやNT-proBNPの数値だけで心不全を判断することは注意が必要になります。臨床症状や、心エコーなどの他の検査と組み合わせて、判断することが大事です。
<参考>
日本心不全学会「血中BNPやNT-proBNPを用いた心不全診療に関するステートメント2023年改訂版」「急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)」
初めてご相談させて頂きます。母は83歳で過去に
心臓バイパス手術、初期胃癌の手術で半分切除、
腎臓と尿管辺りの癌で左腎臓を摘出手術しております。
胃癌は初期であった為、6年立ちますが再発もせず過ごしておりました。
昨年2月に腎臓摘出した際に癒着もあり完全には切除出来なかった旨を医師から説明されておりました。
組織検査の結果はステージ3。
半年に1度、定期的に受けている胃カメラで組織検査の為に採った箇所から血が止まらず病院に行き貧血が酷く即入院になり
輸血までする大騒ぎになりました。その際の検査で腎臓からと思われる転移再発が発見されました。
リンパ節と腰の筋膜への転移でした。抗がん剤治療をすることとなり先月カルボプラチンとゲムシタビンの点滴を受けました。
長年、心不全の治療を受けている状態でしたので心配でした。そして退院後、初の循環器の検査を受けたのですが、
医師に心不全がかなり悪化していると言われました。腎臓の抗がん剤治療のことはご存知だったので、水分を制限する心不全の治療とは相反する治療ですよね?と聞くとうなづき、そうなんですと困った顔をされました。とりあえず利尿剤を増やしておきますね。それだけでした。BNP650。心尖部動脈瘤の疑いありと頂いた診断書に書いてました。
抗がん剤を続けても完全治癒は望めず延命治療でしかなく、それすら確信も無い状態です。心臓の数値が急に悪くなったのは、やはり抗がん剤治療と関係があるのでしょうか?
このまま抗がん剤治療を続けても大丈夫なのでしょうか?
心臓へのダメージを受けているのなら抗がん剤治療を中止した方が延命になるのかもしれないと考え始めたら不安と恐怖で一杯になりました。ご回答をお願いいたします。
ご回答が大変遅くなり、申し訳ございませんでした。
カルボプラチンは、腎臓にも負担がかかる薬剤で、おそらく、投与量の調整をして投与されていると思います。
心不全は抗がん剤治療の影響もありますが、貧血などで心臓に負担がかかっている影響もあります。
浮腫(むくみ)や呼吸苦などの心不全の症状で、患者さんが苦しむことがなければ、抗がん剤の投与を続けることは可能です。
しかし、そもそも、抗がん剤で臓器浸潤のある進行した腎がんの予後を延長するには限界があります。
現在の抗がん剤治療が効いているのか、患者さんが今の治療に苦痛を感じていないかを、医師、患者さん本人とよく相談して、
治療を続けるかどうかを考えられたらと思います。
年齢的にも、薬物治療の効果がなく患者が衰弱していくようであれば、緩和ケアを検討することも選択肢だと思います。
BNPについてとても参考になりました。
KHさん、お褒めのお言葉、ありがとうございます。
今後とも、よろしくお願いします。ほかの記事ものぞいてみてください。
42歳 男です
半年ほど前の健康診断で経度心臓拡大がありと記載されていました、
1ヶ月ほど前から、息苦しさ(特に夜に横になっていると)疲労などがあり病院を受診し
拡張型心筋症と言われました。
BNP282で、肥満BMI30や高血圧(150程)高コレステロール、高尿酸、尿たんぱく+3もあり
また、仕事が忙しく1ヶ月休みなし、深夜まで働いていました
それらの含めて薬を処方されました。
ロバスタチン錠5mg
フェブキソススタット錠20mg
アゾセミド錠30mg
エンレスト錠100mg
です
余命があといくらあるのか、まだ0歳の子供もおり
それを伸ばすにはどうすればよいのか
苦しんでいます。
生活上の注意点などはありますか
薬は正しいのかも不安です。
専門外来にかかりたいのですが、今の町の病院には治療の途中だから紹介状はかけないと言われてしまいました。
薬の説明や普段の過ごし方などのアドバイスもなく
現在の病院に不安もあります。
何か良いアドバイスを頂けたら幸いです。
博幸さん、返事が遅くなり、申し訳ございません。
拡張型心筋症は、心臓の筋肉が薄く弱くなり、心臓が収縮し血液を送り出す力が低下し、心臓が拡張したままの状態になる病気です。
自覚症状には、動悸、呼吸苦や疲労感などがあります。心臓の機能が低下すると、横になったときに増悪する呼吸苦、浮腫(むくみ)などの心不全の症状がみられるようになり、不整脈や血栓(心臓のなかにできる血液の塊)を起こすこともあります。
診断を確定するためには心臓カテーテル検査が必要ですが、心エコー検査で心臓の壁の厚さや動きをみることが診断や治療に重要です。
拡張型心筋症を根本的に治す治療は心移植しかありませんが、一般的には心不全の治療をすすめていくことになります。
ご質問の方は、高血圧症、高コレステロール血症、高尿酸血症、肥満症など、心臓に負担がかかる病気をいくつも抱えていますから、まず、この治療から始めることになります。
飲まれている薬は、
ロバスタチン=コレステロール
フェブキソスタット=尿酸
エンレスト=心筋を保護する降圧剤
アゾセミド=心臓への負担を軽くする利尿剤
まだ、治療を開始したばかりですので、内服薬はさらに調整していくでしょうが、概ね、問題ない処方と考えます。
あなたにできることは、まず、日常生活の改善です。
まずは塩分制限、1日7g以下にしましょう。塩分制限は心臓への負担を軽くする一番の方法です。
それから、禁煙、節酒(できれば控えたほうがいい)。
減量して肥満を解消しましょう。血圧も下がり、心臓への負担も軽減します。
感染症をおこすと厄介なので、インフルエンザワクチン、新型コロナワクチンの接種をしましょう。
軽い運動はいいのですが、きついと感じるような運動は控えたほうがいいでしょう。
抑うつや不安などメンタルに負担を抱える場合も多く、場合によっては、専門家によるカウンセリングや治療が必要な場合があります。
今までのところ、治療そのものは妥当な印象ですが、そもそも、あなたの病気が拡張型心筋症なのかを診断することが必要と考えます。
拡張型心筋症のなかには、厚生労働省が難病に指定している「突発性拡張型心筋症」以外に、鑑別が必要な「二次性心筋症」がたくさんあり、まずは、診断を確定することが必要です。
他の病院へ紹介状を希望するのは、患者さんの正当な権利ですから、専門外来にかかりたいので紹介状を書いてほしいと、はっきり言われてよいと思います。
できれば、この内容をQ&Aコーナーに転載させていただきたいのですが、いかがでしょうか。
よろしく、お願いします。
ご返信ありがとうございます。
御連絡が遅くなり大変申し訳ありません。
結局、専門外来を受診しました。
そこではおそらく高血圧からくるものだろうとの事でした。
β遮断剤がプラスされ、血圧も110程度に落ちたたので
1ヶ月様子をみる予定でしたが
数日前に急性心筋梗塞をおこし緊急入院しておりました。
専門外来で狭窄に気がつてもらえなかったのが残念でなりません。。。
薬もかなり増え、10日ほど入院し
食事や休養も管理したせいか、BNP34で落ち着いていますが
今後、どこくらい生きられるのか不安です
高血圧性の心筋症であれば
血圧を管理すれば悪化を防げますか?
これから動脈硬化についても管理していかなければなりません
アドバイス頂いた通り、食事、運動、休養などに気を付け
少しでも心臓によい生活を続けたいと思っています
Q&A転載も問題ありません
お返事が大変遅くなり、申し訳ございません。
高血圧による心筋症は、原因不明で進行性の肥大型心筋症や拡張型心筋症とは別の病気です。原因がある心筋症は、2次性心筋症に分類されます。
高血圧心筋症は、自覚症状がないまま、高血圧が長期に続くことで、知らずしらずのうちに心臓の機能が低下していきます。高血圧の管理を行うことが、まず、第一です。さらに、心臓の機能が低下して心不全にならないように、また、動脈硬化の管理も大切です。原因がある心筋症ですから、その原因を管理していけば、進行を抑える、遅らせることは可能です。
心筋梗塞については、カテーテル検査をしなければ狭窄の程度を推測することは難しかったと思います。
単に血圧を下げるだけでなく、心不全にも効果のある薬が、いくつかでています。βブロッカーもそのひとつです。BNPも落ち着いていますので、この調子で頑張りましょう。
ご返信ありがとうございます
もう一カ所、ステントを入れ
20日に退院することが出来ました
励みになるコメントありがとうございます
入院中もなのですが、心電図に異常はないと言われるのですが
時々胸が押されるように苦しくなることがあります
昨日、家族と1時間程散歩したのですが距離は4000歩くらい
胸が断続的に痛くなり救急車を呼ぶべきか悩みました
退院時には狭心症の疑いは低いため、ニトログリセリンは処方されませんでした
血圧が85~100と低いせいかもしれません
今はコレステロールを低下させる薬もプラスされました
この胸に違和感があったり、断続的な痛みはカテーテルの手術後は起こるものなのでしょうか?
それとも心不全があるからなのでしょうか
心因性なのか、など色々きになってしまいます
また、嫁がかなり食事を気にして塩分をとても控えています
1日4グラムくらいな日もあるのですが、控えすぎは問題ないのでしょうか
スピロノラクトンを飲んでいるので、カリウムの取り過ぎも心配です
普段の生活でも、身体を動かしすぎたりすると、心臓は弱ってしまうのでしょうか?
長生きはできない、もう、1時間も歩けない身体なのかと、落ち込んでしまいます
心臓リハビリも始めてはいます
色々聞いてしまい申し訳ないのですが、ご回答頂けましたら幸いです
博幸さん、コメントありがとうございます。
心電図の変化だけでは、狭心症かどうか、判断できないことは経験します。その瞬間の変化はなかなか捉えられないものです。
散歩については、心臓と相談しながらになりますので、できれば、心臓リハビリができる施設やクリニックで評価してもらいながら、運動強度を上げていったほうがいいでしょう。無理は禁物です。冠動脈が固くなっていれば、必ずしも、ニトロが効果があることも限りません。
胸部の締めつける感じは絞扼感と表現しますが、カテーテル処置との関係よりは、その背景にある心機能の低下が原因と考えます。心因性、いわゆる心臓神経症の可能性もないとは言えません。
減塩は大事なのですが、極端な減塩は指導していません。塩分6g程度でよいと思います。カリウムは採血をしながら、調整されてはどうでしょう。
リハビリは長期戦です、あせってはいけません。楽しいことを考えましょう。自分自身にもそう言い聞かせています。
この度は大変お世話になります。現在、58歳(男性)の心不全を患っている者です。5年程前に息切れ等が激しく病院に診察をして頂いたところ、完全房室ブロックとのことでペースメーカー埋込となりました。その時点で心臓の収縮率45%とのことで、サルコイドーシス等の諸々の検査(肺細胞・ペット検査)を行いましたが、特に問題は検出できませんでした。その後は問題なく生活を送っておりましたが、2年半ほど経過した頃に体調不調(心房細動)を起こしアブレーション・ステント)にて対応して頂きました。心臓の収縮機能が29%と言われ、ペースメーカーからICDの埋込に変更となり心細胞の検査も同時期に行いました。半年程前よりICD作動が4回あり、アブレーション対応が2度ありました。現在、心臓収縮25%と言われております。又、前々回のアブレーション施術後の目眩が酷く困っております。最近は常に体調不調が続いており、余りに酷い時は診察予約外の診療を1週間で2度も受診してしまいましたが、血液検査・レントゲン・心電図共に問題はない結果となり自分自身が驚いてしまいます。BNPはこの半年間は100前後と非常に良い状況(自分としては)となっておりますが、体調不調が常に継続し困っております。精神安定剤等も処方されてはおりますが、如何したら改善できるものか悩んでおります。ある方のアドバイスもあり、漢方の補中益気湯を2週間ほど前から飲んでおりますが、大きな変化はありません。大変長文となりましたが、何かアドバイスを戴けましたら大変助かります。よろしくお願い致します。
心の籠った返答をありがとう御座います。自分の廻りの方々(家庭・職場)に迷惑を掛けてしまい、気分が沈んでしまう日々となります。アドバイスにありました心臓リハビリテーションも担当医師の方と相談をしてみます。色々とありがとう御座いました。
会社員Nさん、コメントありがとうございます。
房室ブロックの原因には、ウイルスによる心筋炎やアルコール・薬剤による心筋障害、サルコイドーシス・アミロイドーシス、心筋症など原因がわかるもの以外に、原因が特定できない突発的なものも多いようです。
Nさんも原因が特定できない不整脈にお悩みのことと思います。
私は漢方の知識があまりありませんが、補中益気湯には甘草が入っていますので、心疾患のある患者さんにはおすすめはしていません。
Nさんは、すでにやるべきことはやられていると思いますし、心不全の治療も専門医療機関で行われているでしょう。
BNPは100前後といっても、EFが30%というのはかなり心機能が低下していますので、倦怠感や体調不良があるのも理解できます。
心臓リハビリテーションを受けるのも、ひとつの方法ではと思います。
あまり、画期的なお答えができず申し訳ございませんが、担当医の先生と根気よく治療を続けていただけたらと思います。
コメント欄ではお返事が長くなってしまいますので、次回からは質問コーナーに投稿していただければ、ありがたいです。
BNPが230となってます。
エンレスト錠100mgを半分にして朝晩食後に飲む処方をされました。
血圧は上が100を切ってます。
大丈夫でしょうか?
エンレストは、心臓の筋肉を保護し心不全を改善する、いい薬なのですが、
血圧を下げる作用もあり、服用を開始したときや増量したときに低血圧になりやすくなります。
また、高齢の方、腎機能が低下している方、利尿薬や他の降圧薬を服用している方は注意が必要です。
エンレスト服用前の血圧から、どの程度、下がっているのかがポイントになりますので、
自宅での血圧、とくに、朝起きてすぐの血圧を数日間記録し、主治医に報告してください。
その上で、主治医が薬を継続するかどうかを判断すると思います。
突然の質問ですみません。
急性心不全の治療薬にhANPがあると思うのですが、この薬剤はBNPを上昇させる作用があるのでしょうか?
薬理学的な知識が乏しいため、教えていただけると幸いです。
てけてけ、さん。コメント、ありがとうございます。お返事が遅れてしまいました。
心臓の負荷を調べる採血の検査には、hANP(心房性ナトリウム利尿ペプチド)、BNP(心室性ナトリウム利尿ペプチド)などがあります。
hANPは心房で合成・分泌されるホルモンで、BNPは心室で合成・分泌されます。hANPは体液量を反映するので、透析患者の体重管理によく使われます。
一方、BNPは心室の筋肉が伸び切った状態を反映するので、心不全の診断に使われます。
hANP(ハンプ)は血管拡張作用や利尿作用があるため、化学的に合成されて心不全の治療に使われています。
hANPは心臓を守るために、人間の体が作っているものでもあるのです。
hANPは、どんな心不全にも効果のある薬剤ではありませんが、hANPは心不全を改善し、BNPをむしろ低下させる薬剤です。
初めまして。
BNPの数値が高いと言われ、ネットで調べているうちにこちらに辿り着きました。
2018年8月9日のほがらかさんのコメントの中に、
「病状はあまり変わらなくて苦しんでいましたが、なにかほかに良いものはないかとネットでいろいろ検索したところ、昔は心臓の薬だったそうですが、今はサプリになっていてそれを取り寄せ、飲み始めて3・4日頃から嘘のように楽になったのです。」とありますが、どんなサプリかわからないでしょうか?
「BNP数値を下げるサプリ」等で検索してもヒットしないので、こちらで質問させていただきました。
よろしくお願いいたします。
大変、お返事が遅くなりました。
お尋ねのサプリは、コエンザイムq10のことでしょうか。
サプリメントには、明らかに心不全を改善する効能は認められていませんので、
ご自身の判断で、お願いいたします。
突然の質問ですみません。
私は現在85歳です。若い時から心房細動・不整脈・心肥大と心臓病のオンパレードですが、別に日常生活には支障はなかったのですが、高齢になり1か月前ぐらいから息苦しくなり、動悸も激しくなり、一時は呼吸も困難になり、死ぬかと思うくらい苦しかったです。
そこで1か月に一回、循環器の先生がお見えになる病院にかかりました。検査は、朝から夕方4時ぐらいまでかかりました。胸のレントゲン・エコー・心電図・血液検査ほか、いろいろ検査していただきましたが血液検査で、45項目のうち44項目までは正常で問題はなかったのですが、一つBNPの数値が1800あり、先生も驚かれ、これは尋常ではないですと言われました。次回また来るように言われおしっこの良く出るお薬(プロセミド錠20mg)と(ニトロペン舌下錠0.3mg)をいただいて帰りました。
病状はあまり変わらなくて苦しんでいましたが、なにかほかに良いものはないかとネットでいろいろ検索したところ、昔は心臓の薬だったそうですが、今はサプリになっていてそれを取り寄せ、飲み始めて3・4日頃から嘘のように楽になったのです。
今度15日にまた病院に行くのですが、このことを先生に伝えるべきか悩んでいます。
どうしたらいいものか、ご教授いただければありがたいです。長文でごめんなさい。
ホームページのリニューアルのときに、コメントの機能がおかしくなっていた可能性があり、お返事が大変遅れました。
申し訳ございませんでした。
BNPの数値からは、まず、心不全だと思われます。利尿薬等の投与は、標準的な治療ですので妥当な処方だと思います。
あなたが飲まれたサプリには、おそらく、少し強心剤が入っている可能性がありますので、主治医の先生には必ずお伝え下さい。
主治医が次の処方を考えるときに、薬の飲みあわせや副作用の問題がでてくると危険です。
数年前から狭心症の疑いで予防の薬飲んでます
時々ストレスがたまったり過労になると胸の締め付けが苦しくてニトロダームを貼ったりニトロペンを舐めて落ち着かせ現在に至ります
今は膝の関節の手術で入院してるんですが入院中にも発作⁈が出て持参した薬で何とかなりました
循環器内科の先生が心電図検査しても異常がないし超音波でも異常がなかったそうです
やっぱりまだ詳しく調べてもらった方がいいんでしょうか?
FEさん、コメントありがとうございます。
個人情報が心配でしたので、匿名にしています。
症状の起こり方としては、いわゆる「心臓神経症」といわれるストレス反応の印象があります。
循環器の先生が経過観察でよいと言われるのであれば、様子を見ていいと思います。
症状がストレスと関係なく起きたり、早朝や運動時に起きるようになるなど変化があれば、
そのように先生に伝えて、判断を仰いでください。
2年前に血圧が上が64くらいまで低下してしまい、腎不全で入院したのですがその時に良くなりましたがずっと数値がわるいままで薬を服用することなく過ごしてきたのですが、最近顔と脚が腫れるというか浮腫んでしまい病院でBNPの数値を調べたところ91でした。
お医者様には、まだ39歳なのに91は数値が高いと言われはしましたが別に治療するなどの話はなかったのですが大丈夫なんでしょうか?
不安になり質問させて頂きました。宜しくお願いします。
さやかさん、コメントありがとうございます。
BNPは腎臓から尿に排泄されるので、腎臓の機能が低下すると、
見かけ上、BNPが高くなることがあります。
あなたのBNPが高い原因は、そんなところにあるかもしれません。
BNPだけで、心臓の機能がわかるものではありませんので、
過度に心配せずに、様子をみてはいかがでしょうか。
先生のご見解、参考になりましたし少し安心しました。
父には別の持病があり血液内科の先生に診ていただいているので、心臓の専門医に
受診したほうがいいか悩んでいます。
昨日より、少しですが状態が良くなっているようなので年明けに病院へ行ってみようと思います。
受診は心臓外科でよいのでしょうか?
年末のお忙しいところありがとうございました。
先生もどうぞよいお年をお迎えください。
noguchiさん、コメントありがとうございます。
貧血などの血液疾患があると、心不全の管理も難しくなります。
血液内科の主治医も、循環器内科の先生と相談しながら、心不全の治療をしているはずです。
ちなみに、心臓の内科治療は、循環器内科が専門になります。
心臓外科は、心臓の血管や弁などの外科治療が専門です。
循環器内科を受診されるときは、かかりつけの先生から、紹介状とデータを書いてもらいましょう。
いくら専門といえど、まったくの初診で、背景がわからないと、病気の状態が把握できません。
まず、かかりつけの先生に率直に、循環器内科を受診したいと相談されてはいかがでしょうか。
年末の慌ただしい時期ですので、心と体のケアにお努めください。
新しい年が良い年となりますように、お祈りいたします。
初めまして ここでご質問させていただいてよいのか悩みましたが、とても心配なので質問させていただきます。
81歳の父のことなのですが、昨日、血液検査でBNPの数値が2848もあり尋常ではない数値に家族一同驚き、また
何の治療も薬もなく病院から帰ってきましたが、入院させなくて大丈夫でしょうか?
浮腫みもひどく、息苦しそうで食欲もなく年末年始自宅で過ごしても体調が急変するようなことはないでしょうか?
御返事いただけたらありがたいです。
noguchiさん、コメントありがとうございます。
お父様のご病状、ご心配のことでしょう。
BNPの数値からは、心臓の機能はかなり低下していると思います。
ただし、この数値だけで判断できるものではありません。
お父様の場合は、前回の数値から大きく変化しているかどうかも大事です。
すでに、心不全の薬は内服されているのではないかと思います。
高齢でもありますし、これ以上の内服治療は効果がないと、医師が判断しているかも知れません。
もちろん、入院の必要があれば、医師から指示があるはずです。
現状は、心不全が悪化しているのか、それに対して治療の余地があるのか、
自宅での生活は安静が必要なのか、など、率直に主治医にお聞きになれば良いと思います。
高齢者の心不全の場合は、入院してその場限りで治療するよりも、
患者のQOLを考えて治療しているはずですので、数値を自己判断するより、
主治医とお話しされたらいかがでしょうか。
よろしければ、次回は、Q&Aコーナーへのご投稿もお待ちしています。
お父様の回復をお祈りしています。
よいお年をお迎えください。
78才の母の件です 先日内科で検査したらBNPの値が531もありました 内科では薬の処方もなく経過を見ると言うことでした 本人は比較的元気ですが疲れたやすいと話してます このまま治療もせず大丈夫なのか心配です 一応高血圧の治療は前から続けています 突然死とかになることなどないのでしょうか どうしたらよいか家族みんなで心配してます
りんさん、コメントありがとうございます。
BNPの値は400以上で、心臓の機能低下はあるとおもいます。
体のむくみ、息切れなどの心不全徴候がなければ、
高血圧の薬には,心不全予防効果がありますから、その薬を続けることが何よりの治療です。
BNPは、数ヶ月に1回、採血する程度で十分ですから、まずは先生の指示に従ってください。
現状では、今の内服を継続し、経過をみていくことが、立派な治療です。
体調が悪化した場合は、もちろん、主治医の先生に相談してください。
ご家族の方、ご心配だと思います。ご心配なところは、主治医の先生とも直接、相談されてはいかがでしょう。
こうした質問は、みなさん感じられているものですから、次回は、Q&Aコーナーへの投稿をお待ちしています。
医知場様ありがとうございます参考になります。
Q&Aコーナーでも、ご質問を受け付けていますので、
次回は、Q&Aコーナーへのご質問をお待ちしています。
81歳の女性ですが2012/12心臓冠動脈バイパス手術、左心室僧帽弁交換手術をしましたが手術時に右の肺を60%潰しています、退院後月2回の往診に来て頂いています、年2回心エコーレントゲン血液検査等していますが最近足の浮腫があり背中が痛い等の症状があったのでレントゲン撮影CT撮影血液検査等しました心臓が大きくなりBNPも600です心不全が急に悪くなったのでしょうか?
トオルさん、コメントありがとうございます。
確かに、心不全が悪化している可能性はあります。
BNPは、経過をみていくのに良い指標ですから、数ヶ月ごとに検査をしながら、
薬などを調整していけば良いと思います。
ただ、BNPだけでなく、心臓の大きさ(心拡大)や心電図など、他の検査との総合的な評価になりますから、
数値の解釈については、主治医にお尋ねください。
突然失礼します。81歳の母が股関節手術前検査でBNP値1700となり、来週紹介された専門医を受診します。それまで日常生活で気をつけることはありますか?すぐにでも入院した方がいいレベルかと思いましたが・・・程度が想像もつかず、ただ心配している状態です。
ナカニシさん、コメントありがとうございます。
確かに、BNP値が高いので心臓の機能は、ある程度、低下しています。
しかし、心臓の機能は、BNPの値だけ判断できるものではありません。
あくまでも、参考値です。
手術や麻酔に耐えうる心機能かどうかを、エコー検査などで、より正確に判定します。
今まで、日常生活が送れていたのですから、あわてて、入院する必要はないと思います。
まず、専門医の診察をお待ちください。
日常生活に制限をかける必要はありませんが、疲れを残さないように、
疲れを感じたら、ゆっくりしてください。
暑い日中に出歩くのは、控えましょう。
血圧が高いようでした、ご自宅で、朝起きたときの血圧を測り、
先生に教えてあげてください。
いずれにせよ、あわてる必要はありませんので、
落ち着いて、先生の判断を待ってください。
こうした質問は、医知場をご覧の皆さんにお知らせしたいので、
次回は、ぜひ、Q&Aコーナーをご利用ください。
86歳の女性の方ですが、昨日定期受診で血液検査をされご本人がデーターをもらってきており、見てくださいと言われ
データーを確認したところ、BNPが595.1の値でした。
主治医からは何もコメントはなかったそうですが、このまま放置してても大丈夫でしょうか?一人暮らしで脳梗塞の後遺症で
で左麻痺のある方です。非常に心配なんですが、、、
コメントありがとうございます。
BNPが500を超えていますので、定期的な血液検査は必要と思います。
高齢ですので、心機能の低下は、ある程度仕方ないとところですが、
今後、息切れ、息苦しい、むくみなどの症状がでれば、
心不全を疑い、さらに、心エコー検査などが必要と思います。
まずは、BNPのフォローアップで、数値が上昇しないかを確認することですが、
おそらく、主治医は、その方針で経過をみているのだと考えます。
ぶすさん、(ぶすではないと思いますが)、
コメントありがとうございます。
慢性心不全治療ガイドライン
http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2010_matsuzaki_h.pdf
では、100超で心不全を疑い、
さらに、心エコーなどの検査を行うように記載されています。
こちらこそ、また、教えてください。
このたび、外科病棟で、心不全の勉強会を依頼され、資料作成に奮闘しているところ、このサイトにめぐり合うことが出来ました。
BNPについて調べさせていただきました。
他のサイトでは、「18.4以下、18.5~39で軽度の心疾患の疑いがあり、40~99で心疾患疑い、100以上では心不全の疑い…」と書かれている物もありましたが、これも間違いではないのでしょうか?
臨床で数年働いてきましたが、基礎に戻り、人に説明するということがこんなにも難しいのか、と痛感しております。
今後とも、いろいろと参考にさせていただきたいと思っております。